] 狼と飛行外骨格


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ここが事実上の終点深浦じゃ。
そうじゃの、関東の人間にわかりやすく言うなれば、武蔵野線の府中本町というところかや?



駅前はこんな感じじゃ。
寂れておるわけではありんせん。

田舎に行ったことのある者なら知っておろう。
田舎では、駅は中心街にできるのではなく、町外れにできる者ものじゃ。



とりあえず、ここから宿までは歩いて2,30分ほどのようじゃ。
わっちとしては、まだ3時台じゃし、ぶらぶら町を見物しながら宿までほっつき歩いても構わんのじゃがの。

わっちのほかにこの駅で降りた者が3、4名おるが、
どう見ても皆、旅の者ばかりじゃ。
この駅からどうするつもりか、眺めておったら、駅前に迎えの車が来ておった。
わっちも泊まる宿の車じゃ。

汽車の時間に合わせてやってきたらしいの。殊勝じゃ。

その3、4名は、運転手に言われるがまま車に乗り込んだ。

わっちぁ、ちょっと買い物がありんす。
写真に写っているスーパーで、携帯電話に充電するための電池を買わねばな。
普通の充電コードを忘れたと言うこともあるのじゃが、この田舎ではコンセントにありつくのも難しい。
容易に手に入る単3電池から充電できるキットもあれば、旅先で困ることもありんせん。



ということで、買い物を済ませると、さきほどの車がまだ待っておる。
運転手は誰かを捜しておるようじゃ。
といっても、数時間に一本しか汽車が来ない駅のことじゃ、
もう誰もおらん。

それなのに人を探していると言うことは。






まったく、ぬしも本当にカンの鈍いおとこじゃの。

ほれ、あの運転手が探しておるのはわっちじゃ。
わっちらも、宿を予約するときに汽車の時間を聞かれたじゃろうが。

バスなんか走っておらんのじゃから、
常識で言えば汽車+送迎車しか宿に入る方法がないのじゃから、
頼むと頼まないのにかかわらず、わっちを迎えに来るに決まっておろう。

と、いうわけでわっちも車に乗り込んでやった。
歩いても良かったのじゃがの。
それではせっかく探してくれた気持ちを踏みにじる無粋というものじゃ。


というわけで、町内散策は明日のお楽しみじゃの。


車じゃと、宿までほんの5分ほどじゃ。


町を抜けて坂を上り、踏切を越えたところのエネオスの先でホテルへ入る。




到着じゃ!



深浦観光ホテル
http://www2.ocn.ne.jp/~fukaura/



ロビーではいろいろ売っておるようじゃの。
後で覗くとするかや?

部屋は小綺麗な感じじゃな
わっちはもっと汚くても全然平気じゃぞ?




 
風呂じゃ風呂じゃ!

風呂は別館じゃ!


長い渡り廊下を歩きんす。



おお、




風呂じゃ!





露天風呂じゃ!!

荒れ狂う日本海を大展望の露天風呂じゃ!

しょっぱい!

ここの温泉はすごくしょっぱいぞ!
海の味じゃ!




そして、露天風呂は、でかい風呂のど真ん中についたてを立てただけで
男女を仕切った簡素なつくりじゃ。
湯船は完全につながっておる。





ほれ、8話で瑛花さんたちが丹沢の露天風呂に言っておったじゃろう?
あれと一緒のつくりじゃな。




湯船が共通と言うことは、潜れば向こう側が丸見えじゃが、
湯の塩分が高すぎて、水中で目を開けると目がつぶれるじゃろうな!
うまくできておる。




もちろん内湯もありんす。




 






風呂の後は夕飯じゃ!
旅館の畳の上で食う飯は最高じゃの!



つくづく、デジカメの写真が失われたのが残念じゃ。

刺身もうまいのぅ!

チャンチャン焼きも、煮魚もうまい!
潮汁もうまかったぞ!

追加した焼き魚が冷めておったのはやや残念じゃったがな。
キンキンじゃなくてもう一回り小さい魚じゃった。

じゃが
アワビの刺身!
特に肝が絶品じゃった!




どうでもいいが、ぬし様はアワビの刺身を造ったことがあるかや?
アワビの刺身のあのコリコリした感じ、へたするとゴリゴリとも言えるあの歯ごたえ。

言っておくが、生のアワビはあんな感触じゃありんせん。
ぷにゅぷにゅじゃ。
あのぷよぷよした身を、塩でもみ、水分を塩に吸い取らせることで、
身の締まったアワビのお造りになるのじゃぞ。
生臭さも消えるしの。一石二鳥じゃ。


おもしろかったのはこれじゃの。
うどんじゃ。

うどんじゃがわかめじゃ。
要するに、厚めのわかめをうどんのような形に細長く切っただけのものじゃがの、
つるつるしてて美味い。
何よりも海の幸祭の食卓にはよく合う。
http://www.fukaura.co.jp/
おすすめじゃ。



デザートはやはりリンゴじゃった!
りんごはうまいのう!悪魔の実じゃぁ!

それからもう一品、
これもデザートじゃ。

このオレンジ色のまりも羊羹みたいなもの、
中身はにんじんゼリーじゃ。
瑞々しくてうまい。食後にぴったりじゃ。



ほわーーーーーー!
はっきり言って腹がふくれた。
わっちもまだまだじゃな。

しかし旅館はええのう!
部屋で飯喰って、腹がきつくなったらそのままゴロンじゃ。




 

食後はまた風呂じゃ!

日本海の荒波を聞きながらたっぷり夜の露天風呂じゃ!

ついたての向こうの女風呂からキャッキャ聞こえよる。
湯船がつながっておるからキャッキャ言うたびに向こうから波が来るのじゃ。
じゃがこれだけ塩分の濃い風呂なら安心じゃな。
浴槽の中に精を放っても孕む心配はありんせん。




風呂の後は、
熱燗とスルメじゃ!
りんごゼリーも食った!にんじんゼリーもじゃ!

そしてわっちの小説読んで早寝じゃ!


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