小樽は北海道の中では群を抜いて歴史のある町だが、そうは言っても現在の小樽市街が形成されるのは幕末・明治期になってからである。この水天宮もその時期に創祀されたもので、安政5年(境内の案内看板によれば安政6年)に建立された。 小樽運河や寿司屋通りから近く、北一硝子の真裏にあたる立地から、観光客がぼちぼち訪れる水天宮だが、冬の表参道はこんな具合になる。 ![]() かろうじて人が一人通れるだけの幅で除雪はされているものの、足元の石段はほぼ雪に埋もれて事実上のゲレンデになっている。斜度は一般的なスキー場で「壁」と言われる場所よりも急だから、登るにはそれなりの準備が必要。手袋は欠かせない。 斜面を登り、少し回りこむと境内の入り口になる。 ![]() 「郷社 水天宮」と書かれているはずの石柱の状況からも、雪の深さがわかるだろう。 宮司さんが常駐する神社ではあるので、いちおうの除雪はされているし、先導者の足跡はあるので、行って行けないことはない。長靴は必須。 ![]() この拝殿・本殿は大正8年(1919年)に建造されたもので、小樽市の歴史的建造物に指定されている。屋根はリッチな銅葺きで、緑青が北海道らしいブルーの色合いを見せるはずだが、雪で僅かに見えるだけである。しかし、雪の白と緑、古い木の色と、3つの破風の様子は「雪国」感がある。
![]() 「小樽全体を一望」みたいな説明をしてしまったが、実はそうでもない。春から秋は、木の葉や新しい高層の建物に阻まれて、案外見えない。 しかし冬は視界を遮るものが減るし、なにもかも雪で白くなって高層建築もわけわかんなくなるので、冬は見晴らしが良い。 ただし、注意は必要である。上の写真でもわずかな人の往来の形跡があるが、この先は ![]() 実は夏は石段がある。冬は無理。滑落すると戻るのがしんどいはず。
![]() こちらは駅の方角。 この写真のサイズだとまあ分からないが、中央付近にカーブした線路と電車が写っている。 ![]() ここね。 朱印とお守りを所望したかったのだが、社務所に行ってインターホンを押しても誰も出なかった。 裏で除雪作業をしていたので、忙しいのだろう。あきらめた。 【リンク】 *小樽市役所 歴史的建造物 |
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追加日:2015年2月12日 |