参拝日:2015年2月11日

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水天宮

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北海道

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旧郷社

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運河の街・小樽を代表する神社。

小樽市

小樽駅と市街、小樽運河、そして小樽港を見渡す丘の上の神社。
創建 安政5年ないし安政6年(1860年)
所在 北海道小樽市相生町
祭神 弥津波能売神(みづはのめのかみ)
保食神(うけもちのかみ)
伊邪那岐神(いざなぎのかみ)
伊邪那美神(いざなみのかみ)
社格 郷社
例祭 6月14日〜16日
 

小樽は北海道の中では群を抜いて歴史のある町だが、そうは言っても現在の小樽市街が形成されるのは幕末・明治期になってからである。この水天宮もその時期に創祀されたもので、安政5年(境内の案内看板によれば安政6年)に建立された。


小樽運河や寿司屋通りから近く、北一硝子の真裏にあたる立地から、観光客がぼちぼち訪れる水天宮だが、冬の表参道はこんな具合になる。

かろうじて人が一人通れるだけの幅で除雪はされているものの、足元の石段はほぼ雪に埋もれて事実上のゲレンデになっている。斜度は一般的なスキー場で「壁」と言われる場所よりも急だから、登るにはそれなりの準備が必要。手袋は欠かせない。

斜面を登り、少し回りこむと境内の入り口になる。

「郷社 水天宮」と書かれているはずの石柱の状況からも、雪の深さがわかるだろう。

宮司さんが常駐する神社ではあるので、いちおうの除雪はされているし、先導者の足跡はあるので、行って行けないことはない。長靴は必須。


この拝殿・本殿は大正8年(1919年)に建造されたもので、小樽市の歴史的建造物に指定されている。屋根はリッチな銅葺きで、緑青が北海道らしいブルーの色合いを見せるはずだが、雪で僅かに見えるだけである。しかし、雪の白と緑、古い木の色と、3つの破風の様子は「雪国」感がある。

  狛犬も雪をかぶっており、ディテールは不明。北海道では日常的な状況である。



  内地とは違い、これだけ雪や氷、冬の凍結による過酷な環境に置かれるわけだから、石とはいえ微細な彫刻を施しても侵食されてわからなくなるのは早いだろう。



「小樽全体を一望」みたいな説明をしてしまったが、実はそうでもない。春から秋は、木の葉や新しい高層の建物に阻まれて、案外見えない。

しかし冬は視界を遮るものが減るし、なにもかも雪で白くなって高層建築もわけわかんなくなるので、冬は見晴らしが良い。

ただし、注意は必要である。上の写真でもわずかな人の往来の形跡があるが、この先は

実は夏は石段がある。冬は無理。滑落すると戻るのがしんどいはず。

  境内の末社、お稲荷さん。

こちらはもともと文政11年(1828年)創祀と伝えられ、本社よりも30年も古い。が、放置されて荒れていたものを明治中期に合祀したものだという。


こちらは駅の方角。
この写真のサイズだとまあ分からないが、中央付近にカーブした線路と電車が写っている。

ここね。

朱印とお守りを所望したかったのだが、社務所に行ってインターホンを押しても誰も出なかった。
裏で除雪作業をしていたので、忙しいのだろう。あきらめた。

【リンク】
*小樽市役所 歴史的建造物

追加日:2015年2月12日