第3代グラフトン公完成版のソースを表示

== 人物 ==
[[File:Mrs. Horton, Later Viscountess Maynard by Joshua Reynolds.jpg|thumb|right|{{仮リンク|アン・パーソンズ|en|Anne Parsons|label=ナンシー・パーソンズ}}。[[ジョシュア・レノルズ]]画。]]
生真面目な性格だったため、人間的な魅力には乏しかったという。また緊張した時に怒気を露わす癖があった{{Sfn|小松|1983|p=178}}。党派を作る事を嫌っており、魅力の乏しさもあって政界に仲間・追従者は少なかった。そのため内閣を指導できる器ではなかったという{{Sfn|小松|1983|p=179}}。



[[サラブレッド|競走馬]]の生産者としては種牡馬[[ホエールボーン]]や牝系の[[1号族]]を発展させたことで名高く、ユーストン・ホールは「19世紀の第1四半期におけるイギリスで最強の牧場<ref name="Willet-44">P・ウィレット・著、日本中央競馬会・訳、『サラブレッド』、昭和53年。（Peter Willet,“The Throughbred”,1970の翻訳版）</ref>」と評されている。{{要出典範囲|date=2020年7月|彼が生産した馬たちの子孫は現在でも非常に繁栄しており、父系ベースでみると全サラブレッドの95%が[[ホエールボーン]]の父系子孫、牝系ベースでも、[[サラブレッド]]の16%を占める[[1号族]]の大半が彼が生産した馬たち（PromiseとPrincessの姉妹、及びその子供）を基礎としている。}}

馬主としては自家生産馬で[[ダービーステークス|ダービー]]を3回勝った<ref name="Mortimer-3">『Biographical Encyclopaedia of British Flat Racing』pp.246-247「GRAFTON,AUGUSTUS HENRY FITZROY,3RD DUKE OF (1735-1811)」</ref>。

==私生活==
[[File:Mrs. Horton, Later Viscountess Maynard by Joshua Reynolds.jpg|thumb|right|{{仮リンク|アン・パーソンズ|en|Anne Parsons|label=ナンシー・パーソンズ}}。[[ジョシュア・レノルズ]]画。]]
生真面目な性格だったため、人間的な魅力には乏しかったという。また緊張した時に怒気を露わす癖があった{{Sfn|小松|1983|p=178}}。党派を作る事を嫌っており、魅力の乏しさもあって政界に仲間・追従者は少なかった。そのため内閣を指導できる器ではなかったという{{Sfn|小松|1983|p=179}}。晩年は[[心気症]]を患ったといい<ref name="Mortimer"/>、神学に傾倒した<ref name="TH-2"/><ref name="Mortimer"/>。

ロンドンでの公務より領地での生活（地主業・狩猟・競馬）を好んだ{{Sfn|小松|1983|p=178}}。グラフトン公爵は首相在任中、公務より競馬を優先させたことがある<ref name="HQ"/>。ある日の夜、アイルランド問題の審議のため、[[ウィリアム・ペティ (第2代シェルバーン伯)|シェルバーン伯爵]]のロンドンの館に閣僚が集まった<ref name="TH-2"/><ref name="HQ"/>。議会は内閣の決定を待っていた<ref name="TH-2"/>。そこへグラフトン公から伝言が届いた<ref name="HQ"/>。そこには「明日の朝、ニューマーケット競馬場で自分の馬が出走するので、今夜はあまり遅くまでロンドンにいるわけにはいかない」と書かれていた<ref name="HQ"/><ref name="TH-2"/>。しばらくして2通目の伝言が届くと、「明日の夜までニューマーケットにいるのでロンドンには戻らない」と記されていた<ref name="HQ"/>。公爵は競馬のあと、愛人ナンシー・パーソンズを楽しませるためにユーストンの屋敷に客を招いていたのだった<ref name="TH-2"/>。結局、内閣は何も決められないまま無為にグラフトン公爵の帰りを待つことになった<ref name="HQ"/><ref name="TH-2"/>。1768年4月に政務を放置して{{仮リンク|アン・パーソンズ|en|Anne Parsons|label=ナンシー・パーソンズ}}とともに[[オペラ]]鑑賞に向かう姿を目撃され、[[ホレス・ウォルポール]]から「グラフトン公は、見習騎手のように、売女と競馬のために世界（の出来事は）延期すべきだ、と考えている」（{{lang|en|The D. of G., like an apprentice, thinking the world should be postponed to a whore and a horse-race.}}<ref name="TH-2"/>）と風刺されている{{Sfn|Courtney|1889|p=199}}。

1774年当時、グラフトン公は[[ノーサンプトンシャー|ノーサンプトン州]]のWakefield Lodgeや[[サフォーク|サフォーク州]]{{仮リンク|ユーストン (サフォーク)|en|Euston, Suffolk|label=ユーストン}}の{{仮リンク|ユーストン・ホール|en|Euston Hall}}といった広大な領地からのあがりだけで年9,000ポンドの収入があり、これに官職等の収入を加えると、年収は18,000ポンドに達した<ref name="TH-2">[https://www.tbheritage.com/ Througbred Heritage]、Patricia Erigero、[https://www.tbheritage.com/Breeders/Grafton/Grafton2.html The Dukes of Grafton: The Dukes]。2020年7月18日閲覧。</ref>。グラフトン公はこの富をユーストン・ホールの邸宅整備や競走馬生産に費やした<ref name="TH-2"/><ref name="Mortimer"/>。

<!--こうした行動によって同時代人からは相当な奇人とみなされていた<ref name="Mortimer"/>{{refnest|group="注"|3代グラフトン公爵についての人物評として、「one of the most curious of English eccentrics<ref name="Mortimer"/>」、「イギリスの奇人の中でも最も風変わりな人物の1人<ref name="">P・ウィレット・著、日本中央競馬会・訳、『サラブレッド』、昭和53年。（Peter Willet,“The Throughbred”,1970の翻訳版）</ref>」などがある。}}。-->

===夫婦関係と女性===
1756年、20歳のときに初代[[レーヴェンスワース男爵]]{{仮リンク|ヘンリー・リデル (初代レーヴェンスワース男爵)|label=ヘンリー・リデル|en|Henry Liddell, 1st Baron Ravensworth}}の娘{{仮リンク|アン・フィッツパトリック (アッパー・オソリー伯爵夫人)|en|Anne FitzPatrick, Countess of Upper Ossory|label=アン}}と結婚、まもなく夫妻には1女2男の子ができた<ref name="Cracroft"/>。アンは2歳年下で、世間は才色兼備の女性とみていたが、グラフトン公爵は妻子と過ごすよりも狩猟や賭事を大切にし、競馬やカードゲームに大金を費やした<ref name="TH-2">{{en icon}}[https://www.tbheritage.com/ Througbred Heritage]、Patricia Erigero、[https://www.tbheritage.com/Breeders/Grafton/Grafton2.html The Dukes of Grafton: The Dukes]。2020年7月18日閲覧。</ref>。次第に夫婦関係は冷えていった<ref name="TH-2"/>。

1763年頃から{{仮リンク|アン・パーソンズ|en|Anne Parsons|label=ナンシー・パーソンズ}}との愛人関係が始まった<ref name="TH-2"/>。一方、アン夫人も不倫をしており、1764年1月に娘のジョージアナを連れて家を出た<ref name="TH-2"/>{{Sfn|Durrant|2008}}。9歳になる息子の{{仮リンク|ジョージ・フィッツロイ (第4代グラフトン公爵)|label=ジョージ|en|George FitzRoy, 4th Duke of Grafton}}（のちの第4代グラフトン公爵）は父のもとに留まった<ref name="TH-2"/>。

1767年になると、アン夫人は、まだ籍はグラフトン公爵の妻のままだったが、第2代[[アッパー・オソリー伯爵]][[ジョン・フィッツパトリック (第2代アッパー・オソリー伯爵)|ジョン・フィッツパトリック]]の子を妊娠<ref name="TH-2"/>、同じ頃、グラフトン公爵は愛人ナンシー・パーソンズを伴い[[ニューマーケット競馬場|ニューマーケット]]へ出入りする姿がたびたび目撃されるようになり、1767年頃には公然と連れ回すようになった<ref name="TH-2"/>。

アン夫人は、1768年8月にアッパー・オソリー伯爵の子を出産した{{Sfn|Durrant|2008}}。議会によって夫妻の離婚の承認が得られると、アン夫人はその3日後にアッパー・オソリー伯爵と入籍した<ref name="TH-2"/>{{Sfn|Durrant|2008}}。

グラフトン公爵のほうはその頃にはナンシー・パーソンズとの関係を終え<ref name="TH-2"/>、1769年6月4日に{{仮リンク|リチャード・ロッテスレー (第7代準男爵)|label=第7代準男爵サー・リチャード・ロッテスレー|en|Sir Richard Wrottesley, 7th Baronet}}の娘エリザベス（1745年11月1日 – 1822年5月25日）と再婚した<ref name="Cracroft" /><ref name="TH-2"/>。エリザベスとの間には9人の子をもうけた<ref name="Cracroft" />。

===狩猟===
先代の[[チャールズ・フィッツロイ (第2代グラフトン公)|2代グラフトン公]]はこよなく狩猟を愛した<ref name="TH-3">[https://www.tbheritage.com/ Througbred Heritage]、Patricia Erigero、[https://www.tbheritage.com/Breeders/Grafton/Grafton3.html The Dukes of Grafton: The Racing]。2020年7月18日閲覧。</ref>。キツネ狩りを楽しむため、[[ノーサンプトンシャー|ノーサンプトン州]]の{{仮リンク|ウィトルウッドの森|en|Whittlewood Forest}}でキツネを生け捕りにして、自領地のウェイクフィールドロッジ（Wakefield Lodge）に放していた<ref name="TH-3"/>。ウェイクフィールドでの狩猟シーズンが終わると、猟犬と猟騎馬をユーストンの領地へ運び、そこでさらに狩りを続けた<ref name="TH-3"/>。2代グラフトン公は[[ウェストミンスター橋]]の架橋工事を支援したが、それは自分の猟犬と馬を運びやすくするのが目的だろうと揶揄された<ref name="TH-3"/>。

3代グラフトン公爵もその影響で狩猟を愛した<ref name="Mortimer">{{cite book | last1 = Mortimer|first1=Roger |last2=Onslow|first2=Richard|last3=Willett|first3=Peter| title=Biographical Encyclopedia of British Flat Racing|publisher=Macdonald and Jane’s| year=1978|isbn=0-354-08536-0}},p.246,GRAFTON, AUGUSTUS HENRY FITZROY,3RD DUKE OF (1735-1811).</ref>。一番のお気に入りの猟犬は「トラウンサー」（Trouncer）といい、死んだときはユーストンの邸宅の西面に埋葬した<ref name="Mortimer"/>。その墓碑には「トラウンサー、1788年没。キツネどもよ喜べ。ここに眠るはお前たちの敵だ」と記した<ref name="Mortimer"/>。

===神学===
3代グラフトン公爵は、後半生には神学にのめりこんだ<ref name="HQ">“Richard Onslow, Headquarters : a history of Newmarket and its racing”, Great Ouse Print, Cambridge, UK, 1983. ISBN 978-0907351207. pp.35-36</ref>。心気症のせいだったともいい<ref name="Mortimer"/>、放蕩に明け暮れた前半生への贖罪のようだったともいう<ref name="HQ"/>。公爵はやがて[[イングランド国教会]]を離脱、[[非国教徒 (イギリス)|非国教]]の[[ユニテリアン主義]]に走った<ref name="TH-2"/><ref name="HQ"/>。これは家族や友人たちを困惑させたという<ref name="TH-2"/>。

公爵は競馬や牧場経営は息子の{{仮リンク|ジョージ・フィッツロイ (第4代グラフトン公爵)|label=ジョージ|en|George FitzRoy, 4th Duke of Grafton}}（のちの第4代グラフトン公爵）に任せ、自身は宗教的思索にふけるようになった<ref name="TH-2"/><ref name="Mortimer"/><ref name="HQ"/>。世間は「老グラフトン公は神に出会い、若グラフトン公は競馬に出会った」と揶揄したと伝わる<ref name="Jones1979">Michael Wynn Jones, “The Derby : a celebration of the world's most famous horse race”, Croom Helm Ltd., London, 1979. p.46</ref>。

50代の後半、公爵は神学に関する著作を2冊刊行するまでに至った<ref name="TH-2"/><ref name="HQ"/>。さらに公爵は自費で[[:en:Johann Jakob Griesbach|Johann Jakob Griesbach]]の「Novum Testamentum Graece」（ギリシャ語版新約聖書）の重版を刊行、これを友人たちへ送りつけた<ref name="TH-2"/>。風刺作家らはこれを次のように茶化した<ref name="Jones1979"/>。

:{| style="font-style: italic;;"
|-
|見よ！聖グラフトン卿が立っておられる
|　Behold the reverend Lord, good Fitzroy, stand
|-
|その高貴な手には聖書を携えておられる
|　With Holy Bible in his precious hand:
|-
|いや見間違いだろうか、我が目を疑おう
|　Or so it seems.I doubt it as I look:
|-
|あれは聖なる書かそれとも競馬の書か？
|　Is it his Bible or his betting book?<ref name="Jones1979"/>
|-
|}

;著作
*''Hints Submitted to the Serious Attention of the Clergy, Nobility and Gentry, by a Layman'' (1789).
*''Serious Reflections of a Rational Christian from 1788–1797''.

===競馬===
[[ファイル:Antinous Stbb.jpg|right|thumb|グラフトン公爵の名馬アンティノウス。馬上はお抱え騎手のピカリング。グラフトン公爵の勝負服「スカイブルーの勝負服に黒帽」に身を包んでいる。[[ジョージ・スタッブス]]による1764年の作品。画家{{仮リンク|フランシス・サルトリウス|en|Francis Sartorius|label=サルトリウス}}（1734-1804）が描いた最初の代表作もアンティノウスを描いたものだった<ref>“The Dictionary of National Biography, vol.50”,'SARTORIUS, JOHN (1700?–1780?)',[[s:Sartorius, John (DNB00)]]]</ref>。]]

グラフトン公爵は若い頃から競馬を愛好した。当時のスポーツ誌「nimrod」はグラフトン公爵を「偉大なホースマンたちの中でも数少ない勝者」（the few great winners amongst great men）と評している<ref name="TH-3"/>。反面、のめりこみすぎて「奇人」とみられるほどだったともいう<ref name="Mortimer"/>。あるときグラフトン公爵は、馬車で競馬場に乗りつけるために、ユーストン・ホールの自邸からニューマーケット競馬場まで18マイル（約29キロメートル）あまりの自分専用の並木道の整備を命じた<ref name="Mortimer"/><ref name="HQ"/>。しかし、グラフトン公爵は残り6マイルから先は他人の所有地であることを失念しており、並木道は12マイル（約20キロメートル）整備されたところで終わってしまった<ref name="Mortimer"/><ref name="HQ"/>。

馬主としてのグラフトン公の最も有名なレースの一つに、アンティノウス対[[ヘロド (競走馬)|ヘロド]]の[[マッチレース]]がある<ref name="TH-3">[https://www.tbheritage.com/ Througbred Heritage]、Patricia Erigero、[https://www.tbheritage.com/Breeders/Grafton/Grafton3.html The Dukes of Grafton: The Racing]。2020年7月18日閲覧。</ref>。アンティノウスはグラフトン公爵の50年に及ぶ競馬人生での最初の名競走馬である<ref name="NHM2014">英国競馬博物館（National Horse Racing Museum、[[:en:Palace House|Palace House]]）、Friends of the National Horseracing Museum 、{{PDFlink|[https://www.palacehousenewmarket.co.uk/media/wysiwyg/pdf/friends-spring-2014-newsletter.pdf SPRING 2014 NEWSLETTER]}}、2020年7月19日閲覧。</ref>。グラフトン公爵が1758年に生産し、1762年から1767年にかけて、当時の大レース[[:en:Great Subscription Purse|Great Subscription Purse]]や王室賞など8勝をあげ、5387ポンドを稼いだ<ref name="register-1-Antinous">William Pick,“The Turf Register, and Sportsman & Breeder's Stud-book, vol.1”, A.Bartholoman, York, UK.,1803.[https://books.google.co.jp/books?id=Pde6csqcZ5IC Google Books版].pp.283-284,'ANTINOUS'</ref><ref name="NHM2014"/>。対する[[ウィリアム・オーガスタス (カンバーランド公)|カンバーランド公]]のヘロドも同年生まれの活躍馬で既に相当な評価を得ていた<ref name="Whyte-1840-498"/>。

1764年10月、グラフトン公爵とカンバーランド公は500[[ギニー]]（525ポンド相当）を賭けて両馬をニューマーケット競馬場で対決させた<ref name="HQ"/>。名馬2頭の一騎打ちは大変な話題を集め、観戦者たちによる賭けの総額は10万ポンドに達した<ref name="TH-3"/><ref name="HQ"/><ref name="NHM2014"/>。ヘロドのほうが3ポンド（約1.36kg）重いハンデを背負っており、巷の予想ではアンティノウスが勝つ方に6対4（2.5倍）の人気がついていた<ref name="Whyte-1840-498">James Christie Whyte, Esq. ,“History of the British Turf: From the Earliest Period to the Present Day. vol.1”,Henry Colburn Publisher, London,UK,1840. p.498（同書はpp.498-499がミスプリントで「598、599」になっている）</ref>。しかし大方の予想に反してヘロドが勝った<ref name="Whyte-1840-498"/>{{refnest|group="注"|同じ1764年10月に、グラフトン公爵はアンティノウスでカンバーランド公のギフトという馬と600ギニーを賭けてマッチレースをやり、この際はグラフトン公爵が勝っている<ref name="register-1-Antinous"/>。}}。翌1765年5月に賭け金を1000ギニー（1050ポンド相当）に釣り上げてリターンマッチが組まれた<ref name="TH-3"/>{{refnest|group="注"|1765年の場合、この年のレースの世界最高賞金は[[ステークス方式]]（複数の馬主が賞金を分担する）の1500ギニーだった。前年1764年には4000ギニーのマッチレース（負けた馬主が一人で賞金を負担する）が組まれたことがある<ref name="ブック58-11-98">『週刊競馬ブック』[[ケイバブック|株式会社競馬ブック]]、2020年3月15日号（第58巻11号・通巻3087号）、pp.98-99「世界最高賞金で見るサラブレッドの300年（第2回）」</ref>。時代は下るが1780年の第1回ダービーの優勝賞金（ステークス方式）は1065ポンド15シリングだった<ref>アラステア・バーネット＆ティム・ネリガン著、千葉隆章訳、『ダービーの歴史』、財団法人競馬国際交流協会、1998年。付録ページ</ref>。}}。ヘロドは9ポンド（約4.1kg）重いハンデを背負うことになり、世間は再びアンティノウス優勢とみて7対5（2.4倍）の人気をつけた<ref name="Whyte-1840-498"/>。今度は大接戦になり、短首差でヘロドが勝った<ref name="HQ"/>。このときはカンバーランド公は自ら馬券も勝っていて、1万2000ポンドも儲けたと伝わる<ref name="NHM2014"/>。1978年の『Biographical Encyclopedia of British Flat Racing』（英国平地競馬事典）はこの対決を「競馬史で最も有名なマッチレースの一つ」（one of the most famous match in Turf history）と評している<ref name="Mortimer"/>{{refnest|group="注"| ほかでは、『Headquarters : a history of Newmarket and its racing』（競馬の首府：ニューマーケットと競馬の歴史）（1983）“one of the most celebrated matches ever staged on the Heath<ref name="HQ"/>”（ニューマーケットの野で行われたマッチレースの中で最も有名な対戦の一つ）など。}}。

この2つの勝利でヘロドは現役最強馬との評価を獲得した<ref name="Mortimer-Herod">{{cite book | last1 = Mortimer|first1=Roger |last2=Onslow|first2=Richard|last3=Willett|first3=Peter| title=Biographical Encyclopedia of British Flat Racing|publisher=Macdonald and Jane’s| year=1978|isbn=0-354-08536-0}},p.271,HEROD (1758).</ref>。ヘロドはのちに種牡馬として歴史的な成功を収め（[[ヘロド系]]）、現代では「[[三大始祖#三大始祖と三大基礎種牡馬|三大父祖]]」の一頭とされている。グラフトン公爵は敗れたものの、ヘロドの強さに衝撃を受け、のちに自分の牧場で徹底的なヘロドの[[インブリード]]を行うようになった<ref name="TH-3"/><ref name="Willet-44"/>。それが後の大成功をもたらした<ref name="Willet-44"/>。













1764年に、グラフトン公は自家生産馬アンティノウス（Antinous{{refnest|group="注"|アンティノウスも、当時の高額賞金レース[[:en:Great Subscription Purse|Great Subscription Purse]]（現在のグレートヴォルティジュールSの前身）を2勝するなどの名競走馬だった。<ref name="TH-3"/>}}）で、[[ウィリアム・オーガスタス (カンバーランド公)|カンバーランド公]]のヘロドに500ギニー（525ポンド相当）を賭けて1対1の勝負を挑んだ<ref name="TH-3"/>。この対戦の観戦者たちによる賭けの総額は10万ポンドに達した<ref name="TH-3"/>。翌年、グラフトン公は1000ポンドを賭けたリターンマッチを申し込んだが、再び敗戦した<ref name="TH-3"/>。


*

*<ref name="">[]</ref>



;Antinous

1758生まれ

アンティノウスはグラフトン公の生産馬で、グラフトン公の

1762年にキングスプレート（王室賞）、1765年に当時の大レース、ヨークのGサブスクリプションPを勝つなど

<ref name="register-1-Antinous">William Pick,“The Turf Register, and Sportsman & Breeder's Stud-book, vol.1”, A.Bartholoman, York, UK.,1803.[https://books.google.co.jp/books?id=Pde6csqcZ5IC Google Books版].pp.283-284,'ANTINOUS'</ref>


*1762-06 Kings Plate Ipswich
*1763-04 1200gs Stakes Nwm
*1764-05 50gs Nwm (1000gs match 相手リタイヤ）
*1764-10 600gs match
*1765-04 500gs match
*1765-08 York G sub
*1766-10 500gs Stakes
*1767-04 500gs stakes
*1767-05 500 get fortfeit
*1767-10 500gs 引退
少なくとも8勝、1200+50+600+500+500+500+500+Gsub＝3850+Gsub＝4000gs　Gsubは241ポンド？

*生涯で敗戦は4回。うち2回はヘロド

===馬産===
[[File:Racehorse Penelope.jpg|thumb|right|1号族o分枝の祖、[[ペネロピ (競走馬)|ペネロピ]]]]
[[File:Whalebone.jpg|thumb|right|ペネロピの子、ダービー馬ホエールボーン。（[[:en:John Frederick Herring Sr.|John Frederick Herring Sr.]]による1810年頃の作品）]]
3代グラフトン公爵と4代グラフトン公爵の父子は、サラブレッド生産史における最大の功労者の一人とされている{{refnest|group="注釈"|‘perhaps the most profound influence on the nature and development of thoroughbreds in the history of the breed.’<ref name="TH-1"/>。‘the turf is largely indebted for the vast improvement effected by them in the blood of the English race-horse’<ref>[[:en:George Tattersall|George Tattersall]]、“The Pictorial Gallery of English Race Horese”、Henry G. Norn、York、UK、1850.p.18</ref>。}}。3代グラフトン公爵はユーストン・ホールに自前の牧場を開設し、競走馬生産を始めた<ref name="HQ"/>。ユーストン・ホールは「19世紀の第1四半期におけるイギリスで最強の牧場<ref name="Willet-44">P・ウィレット・著、日本中央競馬会・訳、『サラブレッド』、昭和53年。（Peter Willet, “The Throughbred”, 1970の翻訳版）pp.43-44</ref>」と評されている。

3代公爵が競馬を始めた18世紀半ばのレースは、年令を重ねた古馬に重いハンデを負わせ、2マイルから4マイルの長距離ヒート戦（複数回走って勝者を決める方式）で行うのが主流だった<ref name="TH-1"/>。しかし18世紀後半から19世紀初頭にかけて、3歳の若馬による、1マイルから2マイルの短距離での一発勝負（ダービーなどのクラシック競走）が人気となり、競馬の在り方が大きく変わった<ref name="TH-1"/>。グラフトン公爵の牧場で生産された競走馬たちはこの時代の変化に適応し、サラブレッド全体の資質を短距離でのスピード型に変えていったと考えられている<ref name="TH-1"/>{{refnest|group="注釈"|サラブレッドは、現代では世界全体で毎年10万頭以上生産されているが、18世紀後半にはイギリスの限られた地域で毎年200頭から300頭が生産されているのみだった<ref name="TH-1"/>。そのため当時は1頭の種牡馬・繁殖牝馬がサラブレッド全体の資質に大きく影響を及ぼすことになった<ref name="TH-1"/>。}}。3代グラフトン公爵は神学に関心が向かうようになると、牧場の実務は息子の4代グラフトン公爵に任せたと伝わるが<ref name="HQ"/>、3代公爵が亡くなるまでに、3代公爵の名のもとに生産され出走した馬のなかから、3頭のダービー馬と2頭のオークス馬が出た<ref name="Mortimer"/>。そしてその子孫は現代のサラブレッドの主流となっていった<ref name="山野1970">[[山野浩一]]、『最新　名馬の血統　種牡馬系統のすべて 』、[[明文社]]、1970年（第1版）、1982年（全面増補改訂版第1版）。ISBN 4-89552-003-X。p.45</ref><ref name="TH-1"/>。

グラフトン公爵父子の成功の契機になったのは、1763年に[[ジュリア (競走馬)|ジュリア]]（Julia）という7歳牝馬を購入したことによる<ref name="Mortimer"/>。3代グラフトン公爵が生産した活躍馬のうち、ダービー馬2頭とオークス馬2頭がジュリアの子孫である<ref name="Mortimer"/>{{refnest|group="注釈"|1811年に3代公爵が没し、牧場を4代公爵が継いだ後、この一族から20頭あまりのクラシック競走優勝馬が出た。}}。ジュリアを祖とする牝系一族は4代グラフトン公爵の時代にさらに発展し、現在は[[1号族]]として知られる{{refnest|group="注釈"|19世紀の末頃、サラブレッド研究者のブルース・ロウ（Bruce Lowe）は、当時のサラブレッドを母系別に分類し、[[ダービーステークス|ダービー]]・[[オークス]]・[[セントレジャーステークス]]の優勝回数が多い順に番号をふった。これを[[ファミリーナンバー]]という。3代グラフトン公爵が育てた牝系は、最も勝利数が多く、「[[1号族]]」と呼ばれるようになった。現代では、この母系はさらに細かく1-aから1-xに分類されており、このうち1-aを除く全ての系統がジュリアの子孫である。そのなかでもMorel（1-bの祖）、Promise（1-dの祖）、[[プルネラ|Prunella]]（1-eの祖）、Pawn（1-fの祖）、[[ペネロピ (競走馬)|Penelope]]（1-oの祖）、Web（1-sの祖）は3代グラフトン公爵の名のもとで生産されている。<ref name="FT-1">サラブレッド血統センター編（edited by Throughbred Pedigree Center Co.,Ltd.）、『FAMILY TABLES OF RACEHORSES vol.IV [1]』、[[日本中央競馬会]]（Japan Racing Association）・[[日本軽種馬協会]]（The Japan Bloodhorse Breeders' Association）、Tokyo、Japan、2004.pp.1-2,10,25,29-30,33,41,119,141</ref>}}。

3代グラフトン公爵は1802年に[[:en:Tyrant (horse)|タイラント]]で初めてのダービー優勝を果たした{{refnest|group="注釈"|このレース自体は「史上最弱レベルのダービー馬の一頭（one of the worst horses that ever won a Derby）」と呼ばれるほどの大番狂わせで、タイラントが勝ったのは騎手の好騎乗によるところが大であったと伝わる<ref name="TH-3"/>。}}。グラフトン公爵はタイラントの父馬[[ポテイトーズ]]を気に入り、その代表産駒だった[[ワキシー]]（1793年のダービー優勝馬）を購買すると、ジュリアの血をひく繁殖牝馬にさかんに配合した<ref name="Mortimer"/>。これによって[[:en:Pope (horse)|ポープ]]、[[ホエールボーン]]、[[:en:Whisker (horse)|ウィスカー]]のダービー馬と[[:en:Music (horse)|ミュージック]]、[[:en:Minuet (horse)|ミニット]]のオークス馬が誕生した<ref name="Mortimer"/>。このうち[[ホエールボーン]]は引退後に英国の種牡馬チャンピオンになり<ref name="TH-LS">{{en icon}}[https://www.tbheritage.com/ Througbred Heritage]、Anne Peters, Stephen Powell, Patricia Erigero、[http://www.tbheritage.com/HistoricSires/LeadingSires/GBLeadSires.html Leading Sires of Great Britain and Ireland]。2020年7月22日閲覧。</ref>{{refnest|group="注釈"|ホエールボーンがイギリスの種牡馬チャンピオンになったのは1826年と1827年<ref name="LS"/>。}}、その父系子孫は現代の主流となった<ref name="山野1970"/><ref name="競馬の世界史">ロジャー・ロングリグ、『競馬の世界史』。p.85</ref>。

一連の生産馬は、[[エクリプス系]]と[[ヘロド系]]の配合を繰り返し、インブリードを徹底することによって生まれたものだった<ref name="TH-4">{{en icon}}[https://www.tbheritage.com/ Througbred Heritage]、Patricia Erigero、[http://www.tbheritage.com/Breeders/Grafton/Grafton4Breeding.html  The Dukes of Grafton: The Breeding]。2020年7月22日閲覧。</ref>{{refnest|group="注釈"|例えばホエールボーンは[[ヘロド (競走馬)|ヘロド]]を父方の3代前と母方の4代前にもつ近親交配（インブリード）を有し、ヘロドの血量が[[奇跡の血量|18.75%]]となっている。}}。これはエクリプスとヘロドの[[ニックス (競馬)|ニックス]]としてよく知られている<ref name="Willet-44"/><ref name="競馬の世界史"/>。

【3代グラフトン公爵の名義で生産された馬のうち、ダービー・オークスに勝ったもの及び1号族の分枝の祖】
{{tree list}}
*[[ジュリア (競走馬)|Julia]]（牝　1756年生まれ　父[[ブランク (競走馬)|Blank]]）
**Promise（牝　1768年生まれ　父[[スナップ (競走馬)|Snap]]）1-dの祖
***[[プルネラ|Prunella]]（牝　1788年生まれ　父[[ハイフライヤー|Highflyer]]）1-eの祖
****[[ペネロピ (競走馬)|Penelope]]（牝　1798年生まれ　父[[トランペイター|Trumpator]]）1-oの祖
*****'''[[ホエールボーン|Whalebone]]'''（牡　1807年生まれ　父[[ワキシー|Waxy]]）　ダービー優勝　種牡馬チャンピオン
*****'''[[:en:Whisker (horse)|Whisker]]'''（牡　1812年生まれ　父Waxy）　ダービー優勝※
*****Web（牝　1808年生まれ　父Waxy）1-sの祖
****[[:en:Parasol (horse)|Parasol]]（牝　1800年生まれ　父[[ポテイトーズ|Pot-8-Os]]）31勝
****'''[[:en:Pelisse (horse)|Pelisse]]'''（牝　1801年生まれ　父Whiskey）オークス優勝
****'''[[:en:Pope (horse)|Pope]]'''（牡　1806年生まれ　父Waxy）　ダービー優勝
****Pawn（牝　1808年生まれ　父Trumpator）1-fの祖
****[[:en:Pope Joan (horse)|Pope Joan]]（牝　1809年生まれ　父Waxy）
**Princess（牝　1769年生まれ　父[[ヘロド (競走馬)|Herod]]）
***Puzzle（牝　1778年生まれ　父[[マッチェム|Matchem]]）
****'''[[:en:Music (horse)|Music]]'''（牝　1810年生まれ　父Waxy）　オークス優勝※
****'''[[:en:Minuet (horse)|Minuet]]'''（牝　1812年生まれ　父Waxy）　オークス優勝※
***Hornby Lass（牝　1796年生まれ　父[[バザード|Buzzard]]）
****'''[[:en:Morel (horse)|Morel]]'''（牝　1805年生まれ　父[[ソーサラー (競走馬)|Sorcerer]]）オークス優勝 1-bの祖
{{tree list/end}}
<div style="font-soize:0.9em;">
:※Musicは1811年に3代グラフトン公爵が没した後、4代グラフトン公爵の持ち馬として大レースに勝ったもの。
:※WhikerとMinuteは3代グラフトン公爵が没した翌1812年生まれ。
</div>

== 家族 ==
1756年1月29日に初代[[レーヴェンスワース男爵]]{{仮リンク|ヘンリー・リデル (初代レーヴェンスワース男爵)|label=ヘンリー・リデル|en|Henry Liddell, 1st Baron Ravensworth}}の娘{{仮リンク|アン・フィッツパトリック (アッパー・オソリー伯爵夫人)|en|Anne FitzPatrick, Countess of Upper Ossory|label=アン}}（1737年 – 1804年2月24日）と結婚し、彼女との間に以下の3子を儲ける<ref name="Cracroft">{{Cite web2|language=en|website=Cracroft's Peerage|url=http://www.cracroftspeerage.co.uk/grafton1675.htm|title=Grafton, Duke of (E, 1675)|date=12 April 2020|access-date=15 April 2020}}</ref>。
*ジョージアナ（1799年1月18日没） - 1778年6月4日、政治家{{仮リンク|ジョン・スミス (1748-1811)|label=ジョン・スミス|en|John Smyth (1748–1811)}}と結婚、子供あり
*{{仮リンク|ジョージ・フィッツロイ (第4代グラフトン公爵)|label=ジョージ・ヘンリー|en|George FitzRoy, 4th Duke of Grafton}}（1760年 – 1844年） - 第4代グラフトン公爵
*{{仮リンク|チャールズ・フィッツロイ (1764-1829)|label=チャールズ|en|Lord Charles FitzRoy (British Army officer)}}（1764年 – 1829年） - [[イギリス陸軍]]軍人。1795年6月20日にフランシス・マンディー（{{lang|en|Frances Mundy}}、1773年 – 1797年8月9日、エドワード・ミラー・マンディーの娘）と結婚、子供あり。1799年3月10日、フランシス・アン・ステュアート（{{lang|en|Frances Anne Stewart}}、1777年6月24日 – 1810年2月9日、[[ロバート・ステュアート (初代ロンドンデリー侯爵)|初代ロンドンデリー侯爵ロバート・ステュアート]]の娘）と再婚、子供あり。[[ビーグル (帆船)|ビーグル号]]船長[[ロバート・フィッツロイ]]の父{{Sfn|Chisholm|1911|p=317}}

[[File:Thomas Gainsborough - Elizabeth Wrottesley, later Duchess of Grafton - Google Art Project.jpg|thumb|right|2人目の妻エリザベス。[[トマス・ゲインズバラ (画家)|トマス・ゲインズバラ]]画、1764年/1765年。]]
しかし、グラフトン公爵は1768年4月には{{仮リンク|アン・パーソンズ|en|Anne Parsons|label=ナンシー・パーソンズ}}とともに[[オペラ]]鑑賞に向かう姿を目撃され、作家{{仮リンク|ジュニアス (作家)|en|Junius|label=ジュニアス}}などから攻撃された{{Sfn|Courtney|1889|p=199}}。その後、アンとは1769年3月23日に離婚したが<ref name="Cracroft" />、再婚まで情婦を抱えるようになったため、政敵から批判の的にされた{{Sfn|小松|1983|p=178}}。1769年6月4日に{{仮リンク|リチャード・ロッテスレー (第7代準男爵)|label=第7代準男爵サー・リチャード・ロッテスレー|en|Sir Richard Wrottesley, 7th Baronet}}の娘エリザベス（1745年11月1日 – 1822年5月25日）と再婚し、彼女との間に以下の9子を儲ける<ref name="Cracroft" />。
*ヘンリー（1770年 – 1828年）
*フレデリック（1774年9月16日 – ?） - 早世
*シャーロット（1857年6月23日没）
*エリザベス（1839年3月30日没） - 1811年7月4日、ウィリアム・フィッツロイ（{{lang|en|William FitzRoy}}、1773年12月12日 – 1839年3月30日、{{仮リンク|チャールズ・フィッツロイ (初代サウサンプトン男爵)|en|Charles FitzRoy, 1st Baron Southampton|label=初代サウサンプトン男爵チャールズ・フィッツロイ}}の息子）と結婚
*オーガスタ（1839年6月29日没） - 1811年11月19日、ジョージ・F・タヴェル（{{lang|en|George F. Tavel}}、1829年4月27日没）と結婚
*フランセス（1780年6月1日 – 1866年1月7日） - 1800年11月25日、初代[[チャーチル男爵 (連合王国貴族)|チャーチル男爵]][[フランシス・スペンサー (初代チャーチル男爵)|フランシス・スペンサー]]と結婚。
*イザベラ（1866年12月10日没） - 1812年8月11日、バリントン・ポープ・ブラッチフォード（{{lang|en|Barrington Pope Blachford}}）と結婚
*{{仮リンク|ウィリアム・フィッツロイ (1782-1857)|label=ウィリアム|en|Lord William FitzRoy}}（1782年 – 1857年） - [[王立海軍]]軍人
*ジョン・エドワード（1785年9月24日 – 1856年12月28日）


==脚注==
===注釈===
<references group="注"/>
===出典===
{{Reflist|colwidth=30em
|refs=
<!-- -->
*<ref name=""></ref>
*<ref name="">[ ]年月日閲覧。</ref>
}}
===書誌情報===