「名言:リア王」の版間の差分

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==第1幕==
 
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*庶子について
 
*庶子について
 
:ケント「おっしゃること、とんと胸に落ちぬが」
 
:ケント「おっしゃること、とんと胸に落ちぬが」
 
:グロスター「なに、この若造のお袋の<ruby>胎<rt>はら</rt></ruby>には見事に落ち着いた。」
 
:グロスター「なに、この若造のお袋の<ruby>胎<rt>はら</rt></ruby>には見事に落ち着いた。」
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*庶子について
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:庶子を外国にやるのは、世間体をはばかる貴族階級の常習だった
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*フランスとブルゴーニュ
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:リア「フランスの葡萄とバーガンディの牛乳とが懸命に争っておる」※バーガンディの牛乳=ブルゴーニュの肥沃な牧場のこと
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*コーディリアを勘当
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:リア「アジアに住む野蛮なスキタイ人、肉親を食らって食欲を満たすという手合、いっそそんな奴をこの胸に抱き、隣人ともてなして憐れみ助けてやるほうが、ずっとましだ、かつてわが娘であったお前などよりは。」
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:リア「弓はきりきりと引き絞られているぞ。矢面に立つな。」
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*ケント、王のもとを去る
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:ケント「では御一同、ケントよりお別れの挨拶を送ります。慣れぬ他国にあっても慣れ親しんだ生き方をつづける所存。」
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*フランス王、コーディリアを娶る
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:フランス王「姫君がそのような罪を犯したとは、奇蹟ならともかく、理性では到底、私には信じられぬことです。」
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*コーディリア、バーガンディをふる
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:コーディリア「ご安心あそばせ、バーガンディ公!財産目当ての愛情をお持ちの方の妻などに、いったい、誰がなりましょう」
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*フランス王
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:フランス王「水ゆたかな国バーガンディの水っぽい心の公爵など何人こようと、余人は知らず」
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===第2場===
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*エドマンドの独白
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:エドマンド「なんだって世間の奴らはおれたちに烙印を押すのだ、下賤な生まれだの、<ruby>父<rt>てて</rt></ruby>なし子だの、妾腹だのと?下賤?下賤だと?」
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:エドマンド「いや、おれたちこそ、人目を忍ぶ欲情が造った自然の産物、それだけたっぷり、心身の養分と激しい活力を親から授かっているのだ。退屈、陳腐、飽き果てた寝床のなかで、夢かうつつか、欠伸まじりの間に出来た 世の阿呆どもとは、どだい訳がちがう。」
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*エドマンドの偽手紙
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:「敬老という老人どもの仕組んだ狡猾な仕来りのお陰で、あたら人生の盛りにあるわれわれにとって、この世は苦々しいものとなっている。」
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:「老人が支配するのは奴に力があるからではなく、こちらが<ruby>温和<rt>おとな</rt></ruby>しく忍従しているからだ。」
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:エドマンド「確かに兄上の手に相違ありませんが、しかし兄上の本心はこの手紙の中にはないのでは」
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:グロスター「いくら自然の学問がかくかくしかじかとその原因を説明して見せたところで、その結果が人の世の自然に禍いすることに変わりはない。」
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:エドマンド「馬鹿もここまでくれば、あっぱれだ。運が向かなくなると、いや、大抵は自業自得にすぎないのに、禍いを太陽や月や星のせいにする。悪党になるのは天然自然の必然、阿呆になるのは月の影響、ごろつき、盗っ人、裏切り者になるのは生まれたときの支配星の運勢、酔っぱらい、嘘つき、間男になるのは有無をいわせぬ強力な惑星の感化による、といった塩梅だ。どんな悪事に染まろうが、すべては神の無理強いというわけだ。てめえの助兵衛根性を星のせいにするとは、なんて見事な女郎買いの言い逃れか!親父とお袋がつるんだのは竜座の尻尾にの下、おれが生まれたのは<ruby>大熊座<rt>ウルサ・マヨール</rt></ruby>の下だった。しかるがゆえに、このおれさまは荒くれで好色だということになる。ふざけちゃいけねえ!たとえこの庶子さまが孕まれたとき、天空に純血無比のお星さまが瞬いていたとしても、おれはおれ、今あるとおりのおれになっていたさ。」(I should have been that I am.←神の「I am that I am」を意識している)
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:エドマンド(気違いトム)「ああ、最近のあの日蝕や月蝕、あれはみんなこの頃の不和分裂、うちつづく不協和音すべての前兆だったんだ。」
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:エドマンド「この馬鹿正直の馬に跨り、わが策略の手綱さばきは思いのままか!」
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===第3場===
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:ゴネリル「ほんに愚かな老人というのは始末におえない、一度てばなした権力を いつまでも振り回そうというのだから!正直な話、老いぼれれば、赤子にかえったも同じ、おだてられていい気になったら、叱りつけてやらなくては。」
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:ケント「魚は食わない」・・・魚を食べるのはカトリック教徒。魚は娼婦の隠語でもある。
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==第2幕==
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===第2場===
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:コーンウォール「やつらの率直さにはずる賢い手練手管と腐りきった魂胆が潜んでいる。」
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:ケント「こういう臆病者のごろつきにかかったら、トロイ戦争の英雄エイジャックスも形なしの阿呆だ。」(エイジャックスは、ギリシャ軍の道化サーサイティーズに愚弄されるような阿呆。)
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===第3場===
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:道化「馬は頭、犬と熊は首、猿は腰、そして人間さまは脚、つながれるところはきまってるってわけか。」
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===第4場===
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:リア「おれはやってやる、それが何であるにせよ、まだどうするかは分からぬが、やってやる、この世が恐れ<ruby>戦<rt>おのの</rt></ruby>くような事を。」
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==第3幕==
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===第2場===
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:道化「どんな美人だって、鏡に向かってあかんべえをしてみせない女なんて、いたためしはないからな」
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===第3場===
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:道化「訴訟の裁きはすべて公正 家来に借金なく騎士に貧乏なく 悪口雑言舌になく 人混みに<ruby>掏摸<rt>すり</rt></ruby>混じらず 高利貸しは野っ原で銭勘定 <ruby>女将<rt>おかみ</rt></ruby>と女郎が教会建てる そんな時がきたならば アルビオンの王国は大混乱」(前半はトマス・モア『ユートピア』風の風刺)
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===第7場===
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:リーガン「恩知らずの狐め!」
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==第4幕==
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===第2場===
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:オルバニー「命の養分を与えてくれた親木から、みずからを引き裂き切り離すような女は必ずや枯れしぼみ、ついには薪になって燃やされるのが落ちだ。」
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 +
:オルバニー「知恵も徳も下劣な人間には下劣としか聞こえぬらしい。」

2020年9月6日 (日) 15:33時点における最新版

第1幕

第1場

  • 庶子について
ケント「おっしゃること、とんと胸に落ちぬが」
グロスター「なに、この若造のお袋のはらには見事に落ち着いた。」
  • 庶子について
庶子を外国にやるのは、世間体をはばかる貴族階級の常習だった
  • フランスとブルゴーニュ
リア「フランスの葡萄とバーガンディの牛乳とが懸命に争っておる」※バーガンディの牛乳=ブルゴーニュの肥沃な牧場のこと
  • コーディリアを勘当
リア「アジアに住む野蛮なスキタイ人、肉親を食らって食欲を満たすという手合、いっそそんな奴をこの胸に抱き、隣人ともてなして憐れみ助けてやるほうが、ずっとましだ、かつてわが娘であったお前などよりは。」
リア「弓はきりきりと引き絞られているぞ。矢面に立つな。」
  • ケント、王のもとを去る
ケント「では御一同、ケントよりお別れの挨拶を送ります。慣れぬ他国にあっても慣れ親しんだ生き方をつづける所存。」
  • フランス王、コーディリアを娶る
フランス王「姫君がそのような罪を犯したとは、奇蹟ならともかく、理性では到底、私には信じられぬことです。」
  • コーディリア、バーガンディをふる
コーディリア「ご安心あそばせ、バーガンディ公!財産目当ての愛情をお持ちの方の妻などに、いったい、誰がなりましょう」
  • フランス王
フランス王「水ゆたかな国バーガンディの水っぽい心の公爵など何人こようと、余人は知らず」

第2場

  • エドマンドの独白
エドマンド「なんだって世間の奴らはおれたちに烙印を押すのだ、下賤な生まれだの、ててなし子だの、妾腹だのと?下賤?下賤だと?」
エドマンド「いや、おれたちこそ、人目を忍ぶ欲情が造った自然の産物、それだけたっぷり、心身の養分と激しい活力を親から授かっているのだ。退屈、陳腐、飽き果てた寝床のなかで、夢かうつつか、欠伸まじりの間に出来た 世の阿呆どもとは、どだい訳がちがう。」
  • エドマンドの偽手紙
「敬老という老人どもの仕組んだ狡猾な仕来りのお陰で、あたら人生の盛りにあるわれわれにとって、この世は苦々しいものとなっている。」
「老人が支配するのは奴に力があるからではなく、こちらが温和おとなしく忍従しているからだ。」
エドマンド「確かに兄上の手に相違ありませんが、しかし兄上の本心はこの手紙の中にはないのでは」
グロスター「いくら自然の学問がかくかくしかじかとその原因を説明して見せたところで、その結果が人の世の自然に禍いすることに変わりはない。」
エドマンド「馬鹿もここまでくれば、あっぱれだ。運が向かなくなると、いや、大抵は自業自得にすぎないのに、禍いを太陽や月や星のせいにする。悪党になるのは天然自然の必然、阿呆になるのは月の影響、ごろつき、盗っ人、裏切り者になるのは生まれたときの支配星の運勢、酔っぱらい、嘘つき、間男になるのは有無をいわせぬ強力な惑星の感化による、といった塩梅だ。どんな悪事に染まろうが、すべては神の無理強いというわけだ。てめえの助兵衛根性を星のせいにするとは、なんて見事な女郎買いの言い逃れか!親父とお袋がつるんだのは竜座の尻尾にの下、おれが生まれたのは大熊座ウルサ・マヨールの下だった。しかるがゆえに、このおれさまは荒くれで好色だということになる。ふざけちゃいけねえ!たとえこの庶子さまが孕まれたとき、天空に純血無比のお星さまが瞬いていたとしても、おれはおれ、今あるとおりのおれになっていたさ。」(I should have been that I am.←神の「I am that I am」を意識している)
エドマンド(気違いトム)「ああ、最近のあの日蝕や月蝕、あれはみんなこの頃の不和分裂、うちつづく不協和音すべての前兆だったんだ。」


エドマンド「この馬鹿正直の馬に跨り、わが策略の手綱さばきは思いのままか!」

第3場

ゴネリル「ほんに愚かな老人というのは始末におえない、一度てばなした権力を いつまでも振り回そうというのだから!正直な話、老いぼれれば、赤子にかえったも同じ、おだてられていい気になったら、叱りつけてやらなくては。」
ケント「魚は食わない」・・・魚を食べるのはカトリック教徒。魚は娼婦の隠語でもある。

第2幕

第2場

コーンウォール「やつらの率直さにはずる賢い手練手管と腐りきった魂胆が潜んでいる。」
ケント「こういう臆病者のごろつきにかかったら、トロイ戦争の英雄エイジャックスも形なしの阿呆だ。」(エイジャックスは、ギリシャ軍の道化サーサイティーズに愚弄されるような阿呆。)

第3場

道化「馬は頭、犬と熊は首、猿は腰、そして人間さまは脚、つながれるところはきまってるってわけか。」

第4場

リア「おれはやってやる、それが何であるにせよ、まだどうするかは分からぬが、やってやる、この世が恐れおののくような事を。」

第3幕

第2場

道化「どんな美人だって、鏡に向かってあかんべえをしてみせない女なんて、いたためしはないからな」

第3場

道化「訴訟の裁きはすべて公正 家来に借金なく騎士に貧乏なく 悪口雑言舌になく 人混みに掏摸すり混じらず 高利貸しは野っ原で銭勘定 女将おかみと女郎が教会建てる そんな時がきたならば アルビオンの王国は大混乱」(前半はトマス・モア『ユートピア』風の風刺)

第7場

リーガン「恩知らずの狐め!」

第4幕

第2場

オルバニー「命の養分を与えてくれた親木から、みずからを引き裂き切り離すような女は必ずや枯れしぼみ、ついには薪になって燃やされるのが落ちだ。」
オルバニー「知恵も徳も下劣な人間には下劣としか聞こえぬらしい。」