「扇ノ山」の版間の差分

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2015年10月7日 (水) 02:20時点における版

テンプレート:Infobox 山 扇ノ山(おうぎのせん)は、兵庫県美方郡新温泉町鳥取県鳥取市八頭郡八頭町若桜町の境にある山である。標高1,309.9m。氷ノ山後山那岐山国定公園に属する。

概要

  • 南北に連なるなだらかな尾根筋と裾野に広がる広大な高原からなり、遠くから見ると扇のように見えることからこの名がある。冬から春にかけ、鳥取市からみるこの山の雪景色が扇を広げたように見えることからこの名前がついたと言われる説もある。
  • 兵庫県側の北麓には畑ヶ平高原霧ヶ滝渓谷赤滝渓谷上山高原と高原・渓谷が連なる。
  • 鳥取県側には河合谷高原広留野高原があり、山腹から発した袋川には雨滝、布引滝、筥滝などの滝がかかっている。
  • 120万年前から40万年前にかけて活動した単成火山群で、新生代第四紀更新世玄武岩質の溶岩を流出した。
  • 山頂自体は基盤岩でつくられており、火山とは言えない。山頂に火口もないが、兵庫県側の山頂周辺には多くの単成火山がある。山頂北側の大ヅッコ(1,273m)、上山高原の上山(946m)、広留野高原北端の円錐台形の小山(930m)はスコリア火山礫などの噴出物が火口のまわりに降り積もってできた砕屑丘である。したがって扇ノ山火山と呼称するよりは、扇ノ山単成火山群という呼称が適当である。
  • 扇ノ山の溶岩流が作った玄武岩柱状節理を山腹の各所で観察することができ、周辺の地層からは紡錘状火山弾も見つかる。

改良

扇ノ山は鳥取県東部を代表する山の一つである[1]

楯状火山[2]。(死火山とする文献もあるが、近年は「死火山」という用語を使わない。)


雄大なスロープももつ火山[3]。 北方に扇型に裾野を広げている[3]。 扇ノ山の基盤は第三系砂岩・泥岩で、この侵食平坦面の上に角礫凝灰岩と安山岩質溶岩の互層が成層して火山帯を構成している[3]。 洪積世の鐘状ないし楯状火山[4]

周辺の特徴的地形

河合谷高原

広留野高原

上山高原

畑ヶ平高原

菅野湿原

菅野湿原は扇ノ山の北西山麓にある。南と北には千代川の支流による浸食谷があるが、菅野湿原のあたりは標高400m前後の台地となって侵食に取り残されている。湿原はその台地の中央付近の窪地状の一帯にある。ミズゴケを中心とした湿原で、天然記念物[5]

湿原の地層は厚さ5m超の泥炭層と大山火山灰層が積み重なっていて、5mの泥炭層に含まれる花粉の分析から、このあたりの過去1万年間の気候変動を知る手がかりになる[5]

地層の深さ おおよその年代 代表的な花粉 推定される気候等
0-1m 1500年前 マツ、イネ科、ソバ 気候が大きく変わり、ヒトの生活利用の影響がある
1-2.5m 4000年前 ブナ、ミズナラ、スギ 涼しくなり、植物が増える
2.5-3m 不明 花粉がほとんどみられない時代 植生不明
3-5m 9000-8000年前 ツガ、ミズメ やや暖かくなり、後氷期へ移行
5m- 12000-10000年前 ブナ、ミズナラ、スギ 現在よりも400-500mほど森林帯が低い


山麓に菅野湿原[5]。 菅野湿原では5m以上の泥炭層をはさんで大山中部火山灰層を不整合に覆って発達しており、そこの花粉の分析で後氷期の気候変遷の分析が期待されている引用エラー: <ref> タグに対応する </ref> タグが不足しています


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参考文献

  • 鳥取県庁
  • 『図説日本文化地理大系4 中国1』,浅香幸雄・編,小学館,1962
  • 『日本地誌 第16巻 中国・四国地方総論、鳥取県・島根県』日本地誌研究所・編,二宮書店,1977
  • 『鳥取県大百科事典』,新日本海新聞社鳥取県大百科事典編纂委員会・編,新日本海新聞社,1984
  • 『鳥取県境の山』,日本山岳会山陰支部・山陰の山研究委員会・編,日本山岳会山陰支部・刊,1999
  • 『鳥取県史 第1巻 原始古代』,鳥取県,1972
  • 『ふるさとの文化遺産 郷土資料事典31 鳥取県』,ゼンリン,人文社,1998




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  2. 2.0 2.1 『図説日本文化地理大系4 中国1』p276
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 『日本地誌 第16巻 中国・四国地方総論、鳥取県・島根県』p198
  4. 4.0 4.1 『日本地誌 第16巻 中国・四国地方総論、鳥取県・島根県』p224
  5. 5.0 5.1 5.2 5.3 『鳥取県史 第1巻 原始古代』p49-50