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河合谷高原 [[/いちょうS]] [[/袋川]] [[/岩美郡]]
 
河合谷高原 [[/いちょうS]] [[/袋川]] [[/岩美郡]]
{{Infobox 山
 
|名称= 河合谷高原 
 
|画像=
 
|画像キャプション =
 
|標高= 900m ~ 1,100 
 
|座標={{ウィキ座標2段度分秒|35|29|9.5|N|134|25|11.8|E|region:JP}}
 
|所在地=[[鳥取県]][[鳥取市]]・[[岩美郡]][[岩美町]]
 
|種類= [[高原]]
 
|地図= {{Mapplot|134.419956|35.485973|河合谷高原}}
 
}}
 
 
河合谷高原(かわいだにこうげん)は[[扇ノ山]]北麓の標高1000m付近に広がる[[高原]]<ref name="百科_河合谷"/>。
 
 
==地形・地質==
 
河合谷高原は[[扇ノ山]]の北麓西側の標高900-1100m付近にあり、広さはおよそ1000haある<ref name="百科_河合谷"/>。
 
 
標高1309mの扇ノ山は[[第四紀]]を中心に火山活動をした[[死火山]]である。火山活動をしていた頃の地形は侵食によってあらかた失われているが、標高1000m付近には[[鮮新世]]から[[更新世]]に噴出した溶岩が何度か流れ固まった[[溶岩台地]]が四方に形成されている。「扇ノ山」の名は、これらの溶岩台地のなだらかな尾根の姿を左右にひらいた扇に見立てて呼ばれるようになったものとされている<ref name="ジオ_畑ヶ平"/><ref name="百科_河合谷"/><ref name="角川_河合谷"/>。
 
 
こうした溶岩台地には南西斜面の[[広留野|広留野高原]]([[若桜町]]・[[八頭町]])、北西斜面の河合谷高原([[鳥取市]]・[[岩美町]])、北東斜面の[[上山|上山高原]]([[新温泉町]])、[[畑ヶ平|畑ヶ平高原]](新温泉町)がある<ref name="ジオ_畑ヶ平"/>。河合谷高原は[[安山岩]]の溶岩台地の上に[[大山 (鳥取県)|大山]]由来の[[火山灰]]が積層し、表土は[[黒ボク土|黒ボク]]になっている<ref name="CGI-MILT-TT_伝言"/><ref name="市_雨滝四十八"/><ref name="県_雨滝道"/>。
 
 
溶岩台地の端部は標高700-800m付近で激しく侵食されて急峻な断崖や[[V字谷]]をつくりだしており、谷頭部には滝や速瀬が発達している。河合谷高原には[[千代川]]水系の[[袋川]]の源流があり、高原の西側に[[雨滝]]を中心に「四十八滝」と呼ばれる数多くの滝がある<ref group="注">「四十八」は「たくさんある」という意味であり、48ヶ所の滝があるという意味ではない。</ref>。一方、北側には[[堰止湖]]の天神池があり、ここを源流とする[[蒲生川 (鳥取県)|蒲生川]]が天神滝を経て北へ向かっている<ref name="百科_河合谷"/>。
 
 
==自然==
 
河合谷高原でみられる主な植物としては、草花で[[リンドウ]]、[[キリンソウ]]、[[ムラサキシキブ]]、[[ウメバチソウ]]、[[イワウチワ]]があげられる。自然林の樹木としては、[[ヒメモチ]]、[[ブナ]]、[[ミネカエデ]]、[[ウリハカエデ]]、[[イタヤカエデ]]、[[ウコギ]]、[[ホオノキ]]などがあげられるほか、[[ツツジ]]、[[シャクナゲ]]の季節には花が咲き乱れる<ref name="郷土31-66"/><ref name="百科_河合谷"/>。明治以降の開発で失われたブナ林などの植生を復元させようという取り組みも行われている<ref name="復元会"/>。
 
 
特徴的な動物としては、鳥類で[[ブッポウソウ]]、[[オオルリ]]、[[セッカ]]、蝶類で[[シータテハ]]、[[ギフチョウ]]、[[ウスイロヒョウモンモドキ]]が挙げられる<ref name="百科_河合谷"/>。
 
 
==観光・行楽==
 
河合谷高原へは、西の鳥取市[[国府町]]側から広域基幹林道が整備されているほか、北側の岩美町からの車道もあり、自家用車で行くことができる<ref name="ひょいと"/><ref name="百科_河合谷"/>。麓からは[[中国自然歩道]]も整備されている。眺望は北方の[[浦富海岸]]、西方の[[湖山池]]・[[鷲峰山]]、さらに好天であれば大山を望み、約4kmで扇ノ山登頂も可能である<ref name="県境"/>。
 
 
春は[[ウド]]、[[ゼンマイ]]、[[ワラビ]]、スズノコ([[ササ]]の一種[[スズタケ]]の若芽)などの山野草が自生し、山菜採りの行楽地になっている。夏はキャンプ、秋は紅葉、冬は[[山スキー]]で人気がある<ref name="岩美_河合谷"/><ref name="百科_河合谷"/><ref name="市_国府支所"/><ref name="小学館全書Ⅲ808"/>。
 
 
特にスキーについては、[[氷ノ山]]よりも日本海側に近く、北斜面の河合谷高原は近隣でも降雪量が多いうえに雪が長く残るため、西日本としてはシーズンの遅くまでスキーが楽しめる場所として知られている。かつてはスキー場が整備されており、西日本では大山に次ぐ「第二の」ゲレンデとされていた。
 
 
一帯は[[氷ノ山後山那岐山国定公園]]に指定されており、高原には遊歩道なども整備され、公園として維持管理されている<ref name="CGI-MILT-TT_河合谷高原"/><ref name="郷土31-23"/>。
 
 
==小史==
 
古い時代には「河合谷長者」と呼ばれる居住者がいたと伝えられている。しかし、のちには廃れた。
 
 
江戸時代には[[鳥取藩]]が[[因幡国]]と[[但馬国]]の国境を警備するため、河合谷高原に武士団を置いていた<ref name="百科_河合谷"/><ref name="角川_河合谷"/><ref name="県境"/>。また、[[豊臣秀吉]]による鳥取攻略遠征の際には、河合谷高原に陣を張ったと伝えられている。
 
 
;河合谷牧場
 
明治時代には、牛の放牧地として利用されるようになった。特に大正中期には「小林牧場」が乳牛の育成で最盛期をむかえたが、昭和20年代に姿を消した。1977(昭和52)年から1980(昭和55)年にかけて県営の放牧・採草地が設けられ、共同の委託牧場で夏季に200頭前後の乳牛の放牧・育成と牧草の採取を行っている<ref name="市_国府支所"/><ref name="百科_河合谷"/><ref name="角川_河合谷"/><ref name="畜産_牧野"/><ref name="百科_委託"/>。
 
 
;河合谷大根
 
1970年代の終わりごろから、高原での早生[[ダイコン]]の大規模生産の試みがはじまった。山麓の農家9戸が約40haの畑を開墾し、比較的[[連作障害]]の顕著なダイコンの栽培のため毎年ブナ林を伐採して畑をつくっていった。当時5億円あまりの県の予算を投じて行われた事業で、1989(平成元)年には1年の販売実績が1億円を超えるなど一定の成果を得た。しかし数年後には、高齢化によって9戸の農家全てが撤退してしまった<ref name="野田"/><ref name="百科_河合谷"/>。
 
 
県では全国から入植者を募って4戸を集め、1995(平成7)年に公社を設立して大根生産を再開した。ところが翌1996(平成8)年に隣県の[[岡山県|岡山]]で[[O-157]]による食中毒事件で8名の死者を出したのを皮切りに、この年、O-157による大規模な食中毒騒動が起きた。7月に大阪で起きた食中毒では[[カイワレ大根]]が原因と[[厚生省]]が発表した<ref group="注">最終的な調査では原因食材は特定されず、のちの裁判で風評被害を及ぼした責任を問われて国が敗訴した。</ref>ことでダイコン価格が下落、大雨や冷夏も相まってダイコン生産の採算がとれなくなり、最終的には全戸が赤字を抱えて撤退した。いまでも大幅に規模を縮小してダイコンを栽培している農家もおり、「河合谷夏大根<ref name="市_H17"/>」の名で特産農産物として扱われている。一方、山中の耕作放棄地をブナ林へ戻す再生事業も行われている<ref name="野田"/><ref name="復元会"/><ref name="JCRP"/>。
 
 
==★その他★==
 
 
 
雨滝(四十八滝)
 
大鹿滝
 
諸鹿七滝
 
 
 
== 脚注・出典 ==
 
=== 注釈 ===
 
{{Reflist|group=注}}
 
=== 出典 ===
 
{{Reflist|colwidth=30em
 
|refs=
 
 
<!--国交省-->
 
*<ref name="CGI-MILT-TT_河合谷高原">国土交通省 中国地方整備局 鳥取河川国道事務所{{PDFlink|[https://www.cgr.mlit.go.jp/tottori/tono/25shisanmeguri/pdf/geosite_6.pdf 河合谷高原の四広場]}}2015年10月2日閲覧。</ref>
 
*<ref name="CGI-MILT-TT_伝言">国土交通省 中国地方整備局 鳥取河川国道事務所{{PDFlink|[http://www.cgr.mlit.go.jp/tottori/tono/25shisanmeguri/pdf/geosite_3.pdf 袋川流域の山々の伝言 河合谷高原]}}2015年10月7日閲覧。</ref>
 
 
 
<!--鳥取県庁-->
 
*<ref name="県_雨滝道">鳥取県生活環境部 緑豊かな自然課 [http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=93957 雨滝のみち]2015年10月3日閲覧。</ref>
 
 
 
<!--鳥取市-->
 
*<ref name="市_国府支所">鳥取市役所・国府町総合支所 産業建設課[http://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1096976943875/index.html 河合谷高原]2015年10月3日閲覧。</ref>
 
*<ref name="市_雨滝四十八">鳥取市役所・国府町総合支所 産業建設課[http://www.cgr.mlit.go.jp/tottori/tono/25shisanmeguri/fudoki_h19/flowofwater/ametaki18.html 雨滝四十八滝物語]2015年10月3日閲覧。</ref>
 
*<ref name="市_H17">鳥取市役所 {{PDFlink|[https://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1190877579542/activesqr/common/other/46fb5be8002.pdf 鳥取市環境基本計画(平成17年)]}}p16。2015年10月7日閲覧。</ref>
 
 
 
<!--岩美町-->
 
*<ref name="岩美_河合谷">[[岩美町]] [http://www.iwami.gr.jp/dd.aspx?menuid=2458 河合谷高原]2015年10月4日閲覧。</ref>
 
 
<!--鳥取県庁-->
 
*<ref name="ジオ_畑ヶ平">山陰海岸ジオパーク館 [http://www.sanin-geoparkkan.jp/geositein/扇ノ山(畑ヶ平)/ 雨滝のみち]2015年10月6日閲覧。</ref>
 
 
 
<!--その他URL-->
 
*<ref name="復元会">森林を守ろう!山陰ネットワーク会議 [http://www.mori-sanin-net.jp/sanka/kw.html 河合谷高原の森林復元を考える会]2015年10月3日閲覧。</ref>
 
*<ref name="ひょいと">ひょいと因但観光ナビ [http://www.hyoito.net/dd.aspx?spotid=220&menuid=1021 河合谷高原]2015年10月3日閲覧。</ref>
 
*<ref name="畜産_牧野">公益財団法人 鳥取県畜産振興協会 [http://www.bokujou.jp/kawaidani.html 河合谷牧野]2015年10月3日閲覧。</ref>
 
*<ref name="野田">鳥取県議員 野田修 公式HP [http://blog.livedoor.jp/nodaosamu/archives/51121585.html 2008年5月12日付 河合谷の大根畑跡地を視察]2015年10月7日閲覧。</ref>
 
*<ref name="JCRP">日本退職者連合HP [http://tr.jtuc-rengo.jp/?p=1278 2015年2月3日付 河合谷高原の大根]2015年10月6日閲覧。</ref>
 
 
<!--文献-->
 
*<ref name="県境">『鳥取県境の山』p10-11「河合谷高原」</ref>
 
*<ref name="百科_河合谷">『鳥取県大百科事典』p97「河合谷高原」</ref>
 
*<ref name="百科_委託">『鳥取県大百科事典』p52「委託牧場」</ref>
 
*<ref name="郷土31-23">『ふるさとの文化遺産 郷土資料事典31 鳥取県』p23</ref>
 
*<ref name="郷土31-66">『ふるさとの文化遺産 郷土資料事典31 鳥取県』p66</ref>
 
*<ref name="小学館全書Ⅲ808">『日本大百科全書3』p808</ref>
 
 
<!--角川-->
 
*<ref name="角川_河合谷">『日本地名大辞典 31 鳥取県([[角川日本地名大辞典]])』p261-262「河合谷高原」「河合谷牧場」</ref>
 
 
 
}}
 
 
===参考文献===
 
*国土交通省中国地方整備局・鳥取河川国道事務所
 
:*{{PDFlink|[http://www.cgr.mlit.go.jp/chiki/kasenj/code/data/2級鳥取県コード表.pdf 二級水系総括表]}}
 
 
*鳥取県庁
 
:*{{PDFlink|[http://www.pref.tottori.lg.jp/secure/210292/gamougawasuikeikasennseibikihonnhousin.pdf 蒲生川水系河川整備基本方針]}}
 
:*{{PDFlink|[http://www.pref.tottori.lg.jp/secure/210292/gamougawaseibikeikaku.pdf 蒲生川水系 河川整備計画]}}
 
:*{{PDFlink|[http://www.pref.tottori.lg.jp/secure/873005/sy_2013_003.pdf 地勢及び地質]}}
 
 
*『鳥取県大百科事典』,新日本海新聞社鳥取県大百科事典編纂委員会・編,新日本海新聞社,1984
 
*『鳥取県境の山』,日本山岳会山陰支部・山陰の山研究委員会・編,日本山岳会山陰支部・刊,1999
 
*『岩美町誌』,岩美町誌刊行委員会,1968
 
*『鳥取県の地名([[日本歴史地名大系]])』,[[平凡社]],1992
 
*『日本地名大辞典 31 鳥取県([[角川日本地名大辞典]])』,[[角川書店]],1982,ISBN 978-4040013107
 
*『全國温泉案内』,溫泉研究會,1924
 
*『ふるさとの文化遺産 郷土資料事典31 鳥取県』,ゼンリン,人文社,1998
 
*『日本大百科全書3』,秋庭隆・編,小学館,1985,1995(二版第二刷)
 
 
==外部リンク==
 
*鳥取市役所・国府町総合支所 産業建設課 [http://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1096976943875/index.html 河合谷高原]
 
*公益財団法人 鳥取県畜産振興協会 [http://www.bokujou.jp/kawaidani.html 河合谷牧野]
 

2016年2月27日 (土) 12:58時点における版

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