正式?公式?Official?Common?
・「正式」 もともとは、「よく使われる略称、別名、別表記など」はダメよ、という趣旨でした。
- (例1)
- 記事名 日本放送協会
- 略称 NHK
・ところがショートカットは「Commonname」となっています。 commonは「よく知られた」ということです。これでは「正式」とは矛盾してしまいます。
- (例2)
- 記事名 レインボーブリッジ
- 正式名 東京港連絡橋
1
Wikipedia日本語版の最初期(2003年2月頃)[1]には、「名前が衝突しないよう、正式名称」を記事名にすべきとなっていました。
- 「CD」では「コンパクトディスク」なのか「キャッシュディスペンサー」なのか判らない
一方、「日本語を使う」(外国語表記は使わない)などの指示もありました。
- ×「Computer Graphics」 → ○「コンピューター・グラフィックス」
当時の規定文書は、少数の利用者が個人的に自由に改変していたものです。
2
まもなく2003年4月頃[2]に、次のようになりました。
- 正式な名称を使う
- ×「ディズニーランド」→○「東京ディズニーランド」
- ×「北朝鮮」→○「朝鮮民主主義人民共和国」
- ×「HTML」→○「Hypertext Markup Language」
- アクロニム
- ×「FFT」→○「高速フーリエ変換」
- ×「NHK」→○「日本放送協会」
- ×「JASRAC」→○「日本音楽著作権協会」
- ×「JR東日本」→○「東日本旅客鉄道」
- ×「WWW」→○「World Wide Web」
例外
上を見れば分かる通り、今では改名されてリダイレクトになっているものも多くあります。
3
2004年秋になって、「そもそもなぜ正式名称にするべきなのかが論じられていない」「正式とはなにか」と指摘されるようになったり(正式名称を使う事が望ましいのか・非常に長い法律の記事名・正式名称の定義がわかりにくいものその他・[3])、「一般的な名称を採用すべき」と指摘されるようになったり「正式名称よりも通称の方が遙かに一般的(正式名称とカテゴリの問題)」という意見が出るようになりました。
英語版の方針文書やユーザビリティの観点から「日本語話者の大多数にとって、最も曖昧でなく、最も理解しやすいもの」「リンクしやすい」を重視すべきという意見が出ました。
またこのときに、「『正式な名称をつかうこと』で述べているのは『略称は使うべきではない』に変更可能」と指摘されました。
当時[4][5]のように「何をもって正式名称とするか」に関連して論争もありました。(結果として一時保護になっています。)
アクロニムについては一部改定されました。
4
2004年12月から2005年1月にかけて議論(Wikipedia‐ノート:記事名の付け方/過去ログ2)があり、「専門的な見地による正式名称」と「広く知られた通称」の取捨や、各分野での個別の各論が出ました。
この中では次のような指摘が行われています。
- そもそもの発端である「記事名の付け方」においては、そもそも「正式な名称」というのは、このような分野ごとに定義された名称ではなく、単に「略称を用いない」という程度の、英語版のアクロニムの扱いを多少拡張した程度の規定のように思われます。それを「正式な」と表記したために、過去の議論において「該当専門分野で定義された用語」と解釈した人が現れ、混乱の原因になっている
- 「人それぞれに「正式な名称」と「一般的な名称」のイメージが異なっている」
2005年9月(Wikipedia‐ノート:記事名の付け方/過去ログ3#正式な名称を使うことの改訂)に改定[6]されました。