7/11 AM04:00
仙台からしばらく行くと松島だ。
松尾芭蕉が100回は抜いたと言われる
松島だが、
実際どんなモンなのか、見たことがない。
松島海岸というICで再び高速を下り、
海へ向かう。
早朝の潮の香りかすかに漂う。
なるほど、コレが松島か。
確かに、なんだかとっても
見たコトがない景色だ。
波ひとつない静かな水面に
変な形の島がぷかぷか浮いている。
これは芭蕉でなくても
うはwwなんだこれwwwwww
と詠みたくなるだろう。
なんでも、松島には四大観というのがあって、
そのなかで一番近い「麗観」、
新富山から
松島の日の出を眺めてやることに下。
残念なのは、
極めて予想通りのことなのだが、
観光旅館やイロイロの看板が多すぎ、
芭蕉が眺めたであろう数百年前の松島の眺めを
見ることができない。
山のてっぺんで日の出を見た。
おしっこがしたくなった。
松島と日の出を眼下に、おしっこをした。
せっかく仙台くんだりまで遠征してきたのだ。
次にリアル松島をこの目で見るのは
10年後かもしれない。
そのときには松島は水没しているかもしれない。
そう思って、
松島の裏っかわも奥までねっとりと
美味しくいただくことに下。
松島ってのはあれだ、
松島町なんだが、隣は東松島市なんだな。
街道沿いには
かき直売店が並ぶ。
まだ早朝4時台なのでさすがに
オープンしていない。
首を洗ってまっていろ、そう叫んで奥松島へ。
松島を裏側からじろじろ見るには、
ここ壮観 だそうだ。
道端から山頂まで、
標高にして100数十メートル、
15分と書いてある。
ここまで4、500キロ運転してきた身には
丁度いい朝の運動だ。
そう思って靴をスニーカーに履き替え、
駆け足で山登りだ。
蜘蛛の糸が顔に絡まるが気にしない。
内地の山にはヒグマやトド、
鷲といった人間よりも巨大な大型肉食獣が
存在しないので安心だ。
5分ほどで山頂に到着。
しかし、
死んだ。
30分ほどは身動きができず、
ベンチに横たわった。
やはりいくら百メートル少々とはいえ、
垂直の距離を馬鹿にしてはいけないと思った。
高さを124メートルとして、
走って登れる勾配でとすると、
611メートルぐらい。
府中の直線より長い。
そもそも、
府中の坂だって最初から最後まで坂ってわけじゃない。
そんな坂を一睡もしない徹夜明けに
ダッシュで登ったのだから
かなりのダメージを受ける。
睡眠不足の影響もあったのだろう、
恐らくしばらく意識を失い、
多分寝ていただけだろうが、
気がつくと30分ほど経っていた。
下から上ってくるらしい
50代ぐらいの夫婦の声で気がついた。
壮観からの眺めは素晴らしかった。
麗観とはちがい、
いわゆる観光地化された兆候は
見受けられない。
山を下る途中、夫婦とすれ違った。
驚いていた。
そりゃそうだ、
まだ朝の5時を回ったところだ。