出典の書き方

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出典を明記するのは検証可能性を確保するためである。

検証可能性のためという目的が果たされることが重要であり、出典の示し方を統一することは重要ではない。統一を重視して、検証しにくくするのは本末転倒である。

Wikipediaの記事は、紙の出版物ではないし、学術論文でもない。紙の出版物や学術論文で用いられている「出典の示し方」は、参考にはなるが、そのまま持ち込むことを重視する必要はないし、避けるべき場合もある。

一般的な出版物や学術論文のどちらも、紙に印刷されたり製本されることを前提として作られており、紙面や文字数の制約があるという条件の下で定められたルールがある。またどちらも、基本的には公開・刊行される場合には内容は固定される前提であり、随時修正変更があるという前提ではない。Wikipediaはこれらに従うべきではない。

大前提としてWikipediaには紙面の制約がない。紙の出版物等では「文字数を減らさなければいけない」という制約は常にあり、そのために略記が行われる。その反面、その略記のルールを知らなければ意味がわからないとか、複数の箇所を参照しなければ必要な情報が得られない、というデメリットがある。

  • 悪例
    • AはBである[注3]
    • 注3:注2参照
    • 注2:前掲書同ページ
    • 注1:田中2015、pp15-19
    • 参考文献:田中『ほにゃらら』2015年

これだと、注3の内容を確認するために4回の手間を要する。紙面をできるだけ圧縮しなければならない場合にはやむを得ないが、Wikipediaではその必要はないので、検証を容易にすべきである。

    • 注1:田中『ほにゃらら』2015年、pp15-19

こうすれば参照は1回で済む。

論文などではハーバード方式、バンクーバー方式などがある。しかしいずれも紙に印刷することを念頭に、どうやって文字数を減らして情報を失わないようにするか、のために開発されたもの。Wikipediaでは最高の方式ではない。


  • 例1
  • 「前掲書」「同書」や「op.cit」等は絶対に使ってはならない

Wikipediaは、誰でも随時修正変更ができ、「完成形」は存在しない。そのため「前掲書」としても、その後に誰かが別の文献を示した場合におかしなことになる。