馬名や外来語の表記スタイル

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 外国語の固有名詞、地名、馬名、レース名などの表記の仕方は悩ましいものです。

 基本的には当サイトでは原語併記を心がけており、それによって外部での検索に配慮しています。

 このほか、当サイトでは次のようにしています。当サイトの表記スタイルが正しいものだ、ということではありません。

 MediaWikiの特性上、「種牡馬チャンピオン」と書いて「リーディングサイヤー」へリンクさせることが容易なので、統一性についてはあまり気を使っていません。

馬名

外国語

 日本に輸入されたものについては、*を付したうえで、日本での登録馬名に準拠しています。

 ジャパンカップなど国際競走出走のための一時的な輸入についても同じように扱っています。

 中央競馬・地方競馬とも、拗音・撥音などの小文字カタカナを使用していない時期があり、たとえばオグリキャップは「オグリキヤツプ」、ミルジョージは「ミルジヨージ」と表記していた時代がありました。しかし当サイトでは必ずしも中央競馬・地方競馬の規約には準拠せず、「オグリキャップ」「ミルジョージ」などと表記します。

拗音・撥音などの扱い

 古い時代のものでは、当時の日本国内の表記一般が「カタカナ小文字」を持っていない時代がありました。もっぱら明治・大正から戦前がそうです。しかしそれらの時代でも「テフテフ」と書いて「ちょうちょ」と読んでいたように、拗音・撥音などを持っていなかったわけではありません。当時のことを書いた新時代の文献では拗音や撥音などを使っています。

 たとえばDiamond Weddingは「ダイヤモンドウエツデイング」と表記されていましたが、当時の人もこの文字列を「だいやもんどうぇっでぃんぐ」と読んでいました。こうしたことから、当サイトでは「ダイヤモンドウェッディング」という表記を基本とします。

 しかしながら、古い時代のものは難しいです。現代では、表記と読みは「ハ(ha・wa)」を除いて一対一で対応していますが、かつてはそうではありません。たとえば有名な「Shian Mor」は「シアンモア」と書きますが、これを「しゃんもあ」と読んでいたようです。しかし当馬の場合、いまこのサイトで「シャンモア」と表記すると、かえってわかりにくいでしょう。なのでこの場合は「シアンモア」のままです。

 「チエリーダツチエス」は容易にCherry Duchessと読めるので「チェリーダッチェス」としても困りません。しかし「クワンサイ」を「かんさい」と読むからといって「カンサイ」と書くと、かえってわかりにくくなるでしょう。リヨウゴクはほぼ間違いなく「両国」のことだろうと思いますが、絶対に「利用語句」ではないとは言い切れないです。

 こうしたことから、当サイトではケースバイケースで表記しています。当サイトはデーテベースのように、検索のため表記の統一性が必要ということはなく、MediaWikiを使用していることから「リョウゴク」と書いて「リヨウゴク」にリンクさせることも容易なので、それほど統一性に気を使ってはいません。

その他の外国馬名

 まったく日本に入っていない馬の場合には、慣習等にしたがって書き下しています。

 たとえば「Gainsuborough」は「ゲインズボロー」など、伝統的な表記スタイルを採用する傾向があります。

 「Lady」はレイディ、レディ、統一していません。「St.」「Saint」は「セント」「セイント」「セント」統一していません。

 「Star of Seville」は原音に近いものを求めると「スターオブセヴィル」のようになるでしょうが、「Seville」はセビリアのことであり、「スターオブセビリア」としています。「L」と「R」、フランス語の「R」(私には「ハ」に聞こえる)、英語でもAをイギリス風に読むか、アメリカ風に読むか、オーストラリア風に読むかなど、カタカナ書きには難しい面があります。

レース名

 古典的な表記を採用する傾向があります。たとえば「(Ascot)Gold Cup」は「アスコット金杯」としています。

 とくに古い時代で、英語での「Great」は省く場合もあります。フランス語の「Prix」は「賞」、「Grand Prix」は「大賞」としました。したがってGrand Prix de Parisは「パリ大賞典」ではなく「パリ大賞」としています。

 各国の「ダービー」などは、「愛ダービー」「仏ダービー」といった表記をしています。たとえば「Poule d'Essai des Poulains」は「仏2000ギニー」としています。

 特に「Cup」はアスコット金杯を除いては「カップ」としている場合が多いです。アスコット金杯もそうですが、イギリスではほぼすべての競馬場で「Gold Cup」があります。一般にアスコット競馬場の「Gold Cup」を「アスコット金杯」、グッドウッド競馬場の「Gold Cup」を「グッドウッドカップ」というように表記し、アスコット金杯だけが特別扱いのような面があります。ただし各国の「Jockey Club Gold Cup」とかになると、「ジョッキークラブ金杯」のようにしています。

 「Prince of Wales Stakes」は意訳すると「王太子ステークス」ですが、「プリンスオブウェールズS」のようにしています。「Prix du Président de la République」(共和国大統領賞)、「Prix de l'Arc de Triomphe」(凱旋門賞)のように例外もあります。

人名

 慣習的な表記スタイルに従うようにしています。

 よくわからない分野ではおかしな読み方をしているかもしれません。

 王族については雰囲気作りのため「陛下」などをつけています。

 即位によって称号・名前が変わる場合もあり、できるだけ気をつけてはいますが、「皇太子時代のジョージ4世(プリンスオブウェールズ)」など、かえってややこしくなる場合もあり、テキトーです。

 貴族については「第5代ジャージー伯爵」のような表記をしています。これも年代によっては爵位が変わるケースや、1人が複数の爵位を有している場合などもあり、テキトーです。

地名

 テキトーです。

 イギリスの「カウンティ」については、当サイトでは古い時代を扱う場合が多く、伝統的な「ヨーク州」などの表記をしています。イギリスでは地方分権の制度が近年大きく変わっており、2015年時点での「Yorkshire」を「ヨーク州」と書くことはほぼ完全にマチガイなのですが、あまり気にしていません。「ロンドン」「シティオブロンドン」「グレーターロンドン」なども、単に大雑把に「ロンドン」としています。

毛色の問題

日本と外国では、文化としてそもそも毛色の考えかたが違っています。現在の日本では、サラブレッドの毛色は、公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルにより、8種類に厳格に区分されます。しかし古い時代には必ずしもそうではないです。

外国ではそのようになっておらず、たとえば「dark bay or brown」のように2種類を併記することもありますし、ある団体は「gray」(芦毛)とよび別の団体は「roan」(粕毛)と呼ぶなど見解が分かれることもあります。そして、毛色の判定の仕方は日本とは違っています。つまり、日本では「黒鹿毛」とされる馬が、外国では「brown」だったり「dark bay」だったり「dark bay or brown」だったりします。

  • (例)
  • 生産者やレーシングポストなどは「roan」とし、JRAでも「粕毛」としている。
  • ICSCやデイリーレーシングフォームなどは「gray」(芦毛)としている。
  • 日本国内では「黒鹿毛」で登録。
  • 生産国であるアメリカや、出走地であるヨーロッパでは「dark bay or brown」で登録されている。
  • 日本国内では「青鹿毛」で登録。
  • 生産国・出走地であるアメリカでは「black[1]」や「black / brown[2]」「dark bay or brown[3][4]」など様々な表記がみられる。

大きな傾向としては、「鹿毛=bay」、「栗毛=chesnut」、「芦毛=gray」あたりは、おおむね日本と外国ではイコールです。ただし日本では「栃栗毛」(外国にはない)があったり、「chesnut」をもっと細かく分ける場合もあります。上述の「芦毛/粕毛・gray/roan」の問題もあります。

しかし「黒鹿毛/青鹿毛/青毛」と、「dark bay/brown/black」は、日本と外国では取り扱いがバラバラです。「dark bay = 黒鹿毛」では全くないです。外国では「seal」という表現もあります。

これは困りました。

結局、当サイトでは、日本馬や、日本に輸入された(ジャパンカップなどでの一時的なものも含める)などにより、日本で正式に登録されている場合にはその表記を採用しています。日本に輸入されたことがない外国馬の毛色については、外国の資料に準拠し、baydkb/brなどの表記を行っています(完全ではないです)。

国・地域を表す略号

当サイトでは、馬の生産国やレースの開催国をローマ字3文字の略号で表しています。ただし、イギリスは2文字の「GB」です。

(例)
  • JPN - 日本
  • FRA - フランス
  • USA - アメリカ合衆国

歴史的/政治的な事情でこの表記に難が生じる場合があります。その代表がイギリス「GB」やアイルランド「IRE」です。フランスは「王国」「共和制」「帝政」「王政」「ドイツ占領時代」などなどをひっくるめて「FRA」とします。ですので、より正確に言うと、当サイトで用いているこれらの略号は「国家」を表すというよりは「地域」を表す目的で使用している、ということになります。オーストラリアやカナダなど、のちにイギリスから独立した地域についても「AUS」「CAN」などを使用します。

サラブレッドの歴史に関わりのある時期の「イギリス」は、正確には「イングランド王国」(-1707年)・「スコットランド王国」(-1707年)や、「グレートブリテン王国」(1707年 - 1801年)、「連合王国」(1801年 - )と変遷があります。文脈によって時期や範囲は異なりますが、各地の植民地を併せて「大英帝国」と呼ぶ場合もあります。当サイトではこれらの総称として「イギリス」「GB」を使用しています。ただし特定の文脈では「イングランド」や「大英帝国」などを用いることもあります。

アイルランドも難しいところがあります。「アイルランド王国」(-1707年)、「アイルランド自由国/アイルランド/エール」(1922年 - )は「IRE」とします。しかしアイルランドの独立をどの時点とするかは歴史的・政治的な問題があったり、北アイルランドのこともあります。当サイトでは、便宜上、連合王国時代のアイルランドは「GB」と表記をしたり、「(IRE)」としています。

その他

  • purse = 財嚢
  • subscription = 特別(原義は応募、登録)
  • sweepstakes = ステークス
  • handicap = ハンデ
  • plate = プレート、賞
  • match = マッチ競走
  • heat = ヒート競走
  • cup = カップ、杯


  • subscription purse = ヨーク特別財嚢 ヨーク特別
  • great subscription purse = ヨーク特別財嚢 ヨーク特別
  • great subscription stakes = ヨーク特別財嚢 ヨーク特別 大登録S