「モルヴァン」の版間の差分

2018年6月11日 (月) 18:49時点における版

en:Morman（oldid=845057483）より転記

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モルヴァン（モルマン、ブルトン語: Morvan）、フランス語: ？？、英語: Morman、Morwan、Moruuanなど。生年？ - 818年）はブルターニュの人物。

ルドンの修道院に伝わる文書での綴りは「Morman（モルマン）」。

プリュムのレギノ（English版）（？年 - 951年）による『Chronicon（年代記）』では「 Murmanus rex Brittonum」（ムルマン、ブルトン人の王）と記されており、837年に死んだとされている。ただしこの年代記は誤りが多いことでよく知られている。

モルヴァンはブルトン人の首長である。814年にフランク王国のカール大帝が没した後は、ブルトン人の「王（rex）」と称された。ブルターニュ史上、王号で呼ばれた首長のうち、個人名が判明している人物としては最古の王である^[1]。モルヴァンは、沼沢地や窪地といったブルターニュの地形を活かした砦を築いた^[2] 。

モルヴァンはカール大帝に忠実を誓っていた。おそらく家臣となる儀式（腕を差し出して行う）も行っていたと考えられている。しかし811年にブルトン人を率いて叛乱を起こした^[3]。

モルヴァンがフランク人の支配権に対して起こした反乱は、814年には、カール大帝から帝国を受継いだばかりのルイ敬虔王（敬虔帝ルートヴィヒ1世）の治世を脅かすまでになった。ブルトン人の側では、先帝カール大帝が有していた「ブルトン王」の地位をモルヴァンが正統な後継者として継承して戴冠したのだと考えていた。しかし当時のフランク人の著述家Vita HludoviciやErmold le Noirらは、これを僭称だとみなした^[4]。

ルイ敬虔王（ルートヴィヒ1世）は、モルヴァンと交渉するため、聖職者Witcharを派遣した。Ermold the Blackの伝えによると、この修道士は「覚えているか、貴殿が立てた誓いを。フランク人にその右腕を差し出したことを。自ら示したカール大帝への忠誠を（Non memorat jurata fides, seu dextera Francis / Saepe data, et Carolo servitia exhibita?）」と問うたという^[5]。しかしこの交渉は不首尾に終わり、ルイ敬虔王（ルートヴィヒ1世）はブルターニュ侵攻の準備を始めた。

818年春、「全カロリング朝王国」（実際には全王国というわけではなかった）に軍が招集され、フランク王国支配地域の最西端であるヴァンヌに集められた。彼らは西へ進軍し、エル川（Ellé）の岸辺にあるプリジアック（français版）に到達した。フランク軍による波状攻撃によってブルトン人の砦は陥落し、モルヴァンも討ち死にした。『Chronique de Moissac』には、ルイ敬虔王（ルートヴィヒ1世）は「勝利の栄光」を掲げて凱旋したとあるが、ブルトン人は822年に今度はen:Wihomarcをリーダーとしてまたも叛乱を起こした^[6]。

脚注

注釈

出典

書誌情報

• Smith, Julia M. H. Province and Empire: Brittany and the Carolingians. Cambridge University Press, 1992.

関連図書

外部リンク

関連項目

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