好き勝手に感想を申し上げます。
- 「やっぱりわかりにくい」と思いました。(Miraburuさんが悪いのではなく、実際にややこしい。)
- 「基本・応用」とか「一般的・主流」などの評価は、しないほうがいいな、と思いました。せいぜい、「長所・短所」ぐらい。
「◯◯方式」など、どういう呼称を用いようと、読者はその名前を知らないので、全然ピンとこない。(インライン方式とかの用語が、一般的でない)
説明も抽象的なのでよくわからない。結局、実例をみないとわからない。
「インライン方式」のショートカットが「INCITE」だったりして、なんか気持ち悪い。
「なに方式」と呼ぶかは棚上げ
解説本文中で、帰属化して情報源についても説明する方式
- 北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条には、建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられたとある。
- 倉上政幹『水産動植物精義』(杉山書店、1925年。pp.293-299「たらばがに」)によれば、タラバガニはヤドカリの一種である。
効果
- メリット
- その場ですべてが示される。
- 読者にとって、根拠が明瞭である。
- 情報が帰属化されており、中立的に書きやすい。
- デメリット
- 長くなる。読みにくく感じるかもしれない。
- あまりにも一般的な事柄を、帰属的に記述すると、あたかも、それが一般的ではない注意を要する事柄であるような印象を与えることがある。(例:「田中によれば、ニューヨークはアメリカの都市である。」)
P
いろいろなパターン
あああ
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例1
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建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた。建久4年(1193年)5月に富士の巻狩りを行った。[要出典]
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例2
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『吾妻鏡』によれば、建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた。『曽我物語』によれば、建久4年(1193年)5月に富士の巻狩りを行った。
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例3
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建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた(『吾妻鏡』)。建久4年(1193年)5月に富士の巻狩りを行った(『曽我物語』)。
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例4
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==本文==
建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた[1]。建久4年(1193年)5月に富士の巻狩りを行った[2]。
==注釈==
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例5
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==本文==
建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた。建久4年(1193年)5月に富士の巻狩りを行った。
==参考文献==
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効果
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- その場ですべてが示される。
- 読者にとって、根拠が明瞭である。
- 情報が帰属化されており、中立的に書きやすい。
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- 長くなる。読みにくく感じるかもしれない。
- あまりにも一般的な事柄を、帰属的に記述すると、あたかも、それが一般的ではない注意を要する事柄であるような印象を与えることがある。(例:「田中によれば、ニューヨークはアメリカの都市である。」)
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S
いろいろなパターン
あああ
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例1
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建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた。[要出典]
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例1
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建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた(『吾妻鏡』)。
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例1
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建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた(『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条)。
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例1
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建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた(北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条)。
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例1
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建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた(新訂増補国史大系・北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条)。
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例2
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建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた(新訂増補国史大系・北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条)。
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例3
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新訂増補国史大系・北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条によれば、建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた。
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例4
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==本文==
建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた[1]。
==注釈==
- 1. 新訂増補国史大系・北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条
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|-
|colspan="3"|効果
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|colspan="2"|
- その場ですべてが示される。
- 読者にとって、根拠が明瞭である。
- 情報が帰属化されており、中立的に書きやすい。
|width="50%"|
- 長くなる。読みにくく感じるかもしれない。
- あまりにも一般的な事柄を、帰属的に記述すると、あたかも、それが一般的ではない注意を要する事柄であるような印象を与えることがある。(例:「田中によれば、ニューヨークはアメリカの都市である。」)
|-
|}
A
記事の解説文章中に、情報源についても織り込む方式
A1
解説本文中で、帰属化して情報源についても説明する方式(AAA方式)
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例1
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北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条には、建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられたとある。
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例2
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倉上政幹『水産動植物精義』(杉山書店、1925年。pp.293-299「たらばがに」)によれば、タラバガニはヤドカリの一種である。
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効果
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- その場ですべてが示される。
- 読者にとって、根拠が明瞭である。
- 情報が帰属化されており、中立的に書きやすい。
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- 長くなる。読みにくく感じるかもしれない。
- あまりにも一般的な事柄を、帰属的に記述すると、あたかも、それが一般的ではない注意を要する事柄であるような印象を与えることがある。(例:「田中によれば、ニューヨークはアメリカの都市である。」)
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see
A2
解説本文中で、情報源を明示する方式(BBB方式)
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例1
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建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた(北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条)。
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例2
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タラバガニはヤドカリの一種である(倉上政幹『水産動植物精義』、杉山書店、1925年。pp.293-299「たらばがに」)。
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効果
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- その場ですべてが示される。
- 読者にとって、根拠が明瞭である。
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- 長くなる。読みにくく感じるかもしれない。
- 断定的に記述することで、それが一般的な事柄であるという印象をもたらす。
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A3
1と2の中間的な方式
情報源と詳細情報を分離する(CCC方式)
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例1
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『吾妻鏡』には、建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられたとある(建久3年(壬子)7月20日条)。
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例2
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倉上政幹によれば、タラバガニはヤドカリの一種である(倉上『水産動植物精義』、杉山書店、1925年。pp.293-299「たらばがに」)。
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効果
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- その場ですべてが示される。
- 読者にとって、根拠が明瞭である。
- 情報が帰属化されており、中立的に書きやすい。
- A1よりはいくらか読みやすいかもしれない。
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- 長くなる。読みにくく感じるかもしれない。
- あまりにも一般的な事柄を、帰属的に記述すると、あたかも、それが一般的ではない注意を要する事柄であるような印象を与えることがある。(例:「田中によれば、ニューヨークはアメリカの都市である。」)
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A4
第三者言及を介する方式
A1に第三者言及を介する方式(DDD方式)
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例1
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北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条には、建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられたとある(山田太郎「論文A」2021年、p.999)。
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例2
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倉上政幹『水産動植物精義』によれば、タラバガニはヤドカリの一種である(鈴木花子『文献B』2021年、p.999)。
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効果
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- 第三者言及を介することで、その情報の信頼性や中立性が変化する。
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A1と比較すると、この方式は「情報」に第三者による保証が付与され、信頼度が高くなる効果があるかもしれない。これに較べるとA1は一次情報的になる。
しかし「第三者」の選択次第では、情報の信頼性を疑わせる効果が出るかもしれない。
- (例)佐藤医師は、『吾妻鏡』にこうあると述べた。
- この例では、「佐藤医師」は国文学の専門家ではないという情報が加わるため、分析が妥当ではないかもしれないという印象をもたらす。
B
読みやすさを考慮し、記事の解説文章中ではなく、典拠に関する情報を注釈に別掲する方式
B1
あああああ
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例1
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==本文==
『吾妻鏡』には、建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられたとある[1]。
==注釈==
- 1. 北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条
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例2
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==本文==
倉上政幹『水産動植物精義』によれば、タラバガニはヤドカリの一種である[2]。
==注釈==
- 2. (倉上政幹『水産動植物精義』、杉山書店、1925年。pp.293-299「たらばがに」)
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効果
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- 詳しい書誌情報を別掲することで、記事本文がすっきりする。
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- 読者は、情報源を確認するために別の場所を参照しなければならない。
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B2
解説本文中で、情報源を明示する方式(BBB方式)
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例1
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建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた(北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条)。
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例2
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タラバガニはヤドカリの一種である(倉上政幹『水産動植物精義』、杉山書店、1925年。pp.293-299「たらばがに」)。
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効果
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- その場ですべてが示される。
- 読者にとって、根拠が明瞭である。
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- 長くなる。読みにくく感じるかもしれない。
- 断定的に記述することで、それが一般的な事柄であるという印象をもたらす。
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B3
1と2の中間的な方式
情報源と詳細情報を分離する(CCC方式)
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例1
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『吾妻鏡』には、建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられたとある(建久3年(壬子)7月20日条)。
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例2
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倉上政幹によれば、タラバガニはヤドカリの一種である(倉上『水産動植物精義』、杉山書店、1925年。pp.293-299「たらばがに」)。
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効果
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- その場ですべてが示される。
- 読者にとって、根拠が明瞭である。
- 情報が帰属化されており、中立的に書きやすい。
- A1よりはいくらか読みやすいかもしれない。
|
- 長くなる。読みにくく感じるかもしれない。
- あまりにも一般的な事柄を、帰属的に記述すると、あたかも、それが一般的ではない注意を要する事柄であるような印象を与えることがある。(例:「田中によれば、ニューヨークはアメリカの都市である。」)
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B4
第三者言及を介する方式
A1に第三者言及を介する方式(DDD方式)
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例1
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北条本『吾妻鏡』建久3年(壬子)7月20日条には、建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられたとある(山田太郎「論文A」2021年、p.999)。
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例2
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倉上政幹『水産動植物精義』によれば、タラバガニはヤドカリの一種である(鈴木花子『文献B』2021年、p.999)。
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効果
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- 第三者言及を介することで、その情報の信頼性や中立性が変化する。
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A1と比較すると、この方式は「情報」に第三者による保証が付与され、信頼度が高くなる効果があるかもしれない。これに較べるとA1は一次情報的になる。
しかし「第三者」の選択次第では、情報の信頼性を疑わせる効果が出るかもしれない。
- (例)佐藤医師は、『吾妻鏡』にこうあると述べた。
- この例では、「佐藤医師」は国文学の専門家ではないという情報が加わるため、分析が妥当ではないかもしれないという印象をもたらす。
X
- ニューヨークはアメリカの都市である。
- 田中によれば、ニューヨークはアメリカの都市である。
記事中で直接示す場合
- 建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた(北条本『吾妻鏡』(新訂増補国史大系)、建久3年(壬子)7月20日条)。
- タラバガニはヤドカリの一種である(倉上政幹・著、『水産動植物精義』、杉山書店、1925年。pp.293-299「たらばがに」)
これを略記することもある
- 建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられた(『吾妻鏡』7月20日条)
- タラバガニはヤドカリの一種である(倉上、1925、pp.293-299)
この場合には、これだけでは情報源がわからないので、詳しい情報を別掲する必要がある。
- 『吾妻鏡』建久3年(1192年)7月20日条には、建久3年(1192年)7月12日に源頼朝は征夷大将軍に任じられたとある。
- 倉上政幹『水産動植物精義』(1925、pp.293-299)によれば、タラバガニはヤドカリの一種である。
倉上(1925、pp.293-299)によれば、タラバガニはヤドカリの一種である。
長所・メリット
- 読者が、根拠を即座に理解できる。
- 情報が帰属化されており、中立的に書きやすい。
- 『吾妻鏡』のように、情報源自体がよく知られているケースでは、話が早い
短所・課題
- 長くなる。
- 『吾妻鏡』だけでは、どの写本なのか、どの記述なのかを求められるかも知れない。
→北条本『吾妻鏡』(新訂増補国史大系)、建久3年(壬子)7月20日条
- あまりにも一般的な事柄を、帰属的に記述すると、あたかも、それが一般的ではない注意を要する事柄であるような印象を与えることがある。
- ニューヨークはアメリカの都市である。
- 田中によれば、ニューヨークはアメリカの都市である。