次の目的地は牡鹿半島だ。
おじか半島と読むのか
おが半島と読むのかよくわからない。
おが半島と言ったら男鹿半島だが、
牡鹿も男鹿もおちんちんのある鹿
という意味では一緒だ。
しかし男鹿半島は秋田のあっち側で、
宮城県のこっち側ではないということは
物知り博士の私にとっては常識なので
迷うことはない。
牡鹿半島と言っても、
ほとんどの関東の皆さんにはティンとこないと思うので、
ちょっと同じぐらいの大きさの三浦半島と比べてみよう
金華山というのは
だいたいあずささんのおっぱいと同じぐらいだということがわかる
途中、石巻でギャソリンの補給をした。
ゴクゴク飲んでくれたが、
車のフロントがもう、
えらいことになっている。
夏の深夜、誰もいない山奥の道を
150キロで走ったら
そりゃあこうなりますぜお客さん、
ってぐらい、もう、あれだ、
虫。
というか、虫だったもの。
もう、元のボディーの色がわからないぐらい。
数百匹ぶん、だろうか。
色とりどりのネチャグチョが。
大体黒から濃い茶色なのだが、
ところどころに鮮やかな黄緑。
たぶん掻き集めたら
コップ一杯分以上たまるであろう。
うはwwwwwww
残念ながら写真はない。
洗車した。
さて
石巻のG.S.を出ると
海岸線の工業地帯を抜け、日和大橋というのを渡る。
女川という寒村で牡鹿コバルトライン に乗る。
なんとなくエロチカルな響きだ。
女川って書いて「オナガワ」って読むこととか、
そもそも女川という漁村が実在することとか、
もちろん2005年の夏の99%の日本人が知らなかったと思うんだけど、
今ではすっかり知れ渡っちゃったよね
なんというか、乙ですというしかないわ
この道は、
標高にするとたかが300メートル程度の
別に大して高くない場所を通るのだが、
海からずどーーーんと盛り上がった山の
峰を走るので、眺めがエロかわいい。
霧もすごい。
その名の通り紺碧に輝く太平洋が
一望できたと思うと、
カーブを曲がると霧に覆われて10M先も
見えないとか、実にドライバブルで
エクセレンティヴな道だ。まじおすすめ。
と、松尾芭蕉も言っていたらしい。
「女川の コバルトライン 最強です」と
奥の細道にも書いてあった。
あと、この道には、なんだかしらないが
トンビが多い。
トンビといっても内地の人は知らないだろうが
腐った死体のコトではない。
イタリアの英雄でもない。
鳥だ。
そのトンビが、
ガードレールだとか路上だとかに
やたらいるのだ。
別に数はたくさんいるわけではない。
たいてい、1羽か2羽だ。
だが、車が近づいても割りと平気な顔をして
道路の奴もちょっと気持ち小走りに
よけるぐらいで、
野生の鳥らしく大慌てで
飛んで行くことをしない。
恐らくKGBに訓練されたやつが
逃げ出したのだろう。
それか、崖から落ちた車のドライヴァ−の
目玉を狙っているのか。
しかし、内地民ではない私は
崖から落ちたりしない。
そんなコトを考えていると、
牡鹿半島先端の御番所公園に到達。
「御番所」というのは、黒船が三浦半島の先っちょの浦賀に襲来した直後、
仙臺にも黒船が来るかもしれないってんで、
ここに見張り台を築いて見張った場所だそうだ。
もちろん黒船は来なかったんだけどもね
300度の大パノラマだ。
吊橋もあるぞ。
吊り橋効果を狙って渡ってみたが、
独りでは何も起きなかった ('A`)
さて
御番所公園から海を一望すると、
目の前にあるのが金華山だ。
金華山といっても島だ。
金華山といっても、
ほとんどの人は福島競馬場の
金華山特別しか知らないだろう。
それが普通なので別に恥じ入ることはない。
しかし手元の地図によると
金華山は南三陸随一の観光スポット
万葉集で詠われた黄金伝説の地
黄金山神社は欧州三大霊場のひとつ
だそうだ。
「南三陸随一」がどのぐらいすごいのかはよくわからない
「南北海道のマンゴー畑としては世界最大」
みたいなものか
かなり怪しいが、
万葉集に出てくるとはただ事ではない。
ありとあらゆる面で内地民よりも進んでいる道民にとって
唯一の弱点が万葉集だ。
なにしろ1500年とかわやくちゃ昔の本だ。
そういう歴史の重み系?
には道民は弱い。
なにしろ百年記念塔だって上るのがダルイのに
その15倍とかアリエナス
そこで我々は急遽金華山も
征服することにした。
牡鹿半島の先っちょのちょっと手前の
くびれたとこ、まあ、カリ首みたいな
そんなところにある鮎川という
いかにも昔はもうちょっと栄えていた風の
漁港から、金華山行きの船が出ている。
港に着くと、出港まであと3分ぐらい。
しかし、田舎の人々の心の温かさを読みきっている私は、
それほど急ぐ風でもなく悠々と
車をほかに一台も止まっていない有料駐車場に入れ、
荷物をまとめて靴を履き替えると
乗船券を買って乗船口へ歩く。
こちらの読みどおり、
彼らは私が乗り込むのを待ってから出港だ。
乗ったのは「はやぶさ号」だ。
http://www11.plala.or.jp/marunakakisen/main.html
全 長 31.52m
全 幅 6.60m
最大速力 13.0ノット
航海速力 12.5ノット
総トン数 118トン
旅客定員 450名
最大450名搭載のこの艦に、
乗客は私と老夫婦の3名だ。
かもめのエサを買った私は、
飢えた鴎どもにエサを与える。
まあ、ご多分に漏れず、
カモメのエサ=カッパエビセン
なわけだが、
エビセンをエイヤッっと宙に放ると、
カモメダイヴからカモメローリングをして
カモメキャッチ。
手に持ってると、カモメホバリングしながら
指先からカモメクチバシで上手に咥えて行く。
人間様への恐れは全くない。
カモメホバリングをしているカモメは
ちょっと手を伸ばせば捕まえられそうだ。
だが、こよなく自然を愛し
自然のあるがままの姿を愛する私は
カモメを捕まえたりなどしない。
うちのネコがいたら喜んだだろうが。